近年ますます需要が増加している中学受験、それまではその気がなくても小学校高学年になって周りがしているから…とご検討を始められたご家庭にご一読頂きたいことを述べたいと思います。まずは軽く流し読みでも…とお読み頂ければ幸いです。
一般に中学受験というと『1日〇時間、休みの日は朝から深夜まで勉強』というイメージをお持ちではないでしょうか。確かにそれほどの勉強量を求める学校もあります。しかしそれが全てではありません。
親交のあるベテランの小学校の先生に話を伺うと『毎年いくつか問題を見るが、概して小学校の教科書内容を大きく逸脱する問題は極めて少ない』とのこと。つまり建て前だけで言えば小学校の授業だけで完結させることも可能なのです。
しかし現実問題として中学受験をする小学6年生は例年95%以上が通塾しています。では本当に小学校の授業だけで完結するのか、塾は必要なのか…この点を検証しましょう。
皆さんは『習ったことは耳で聞いただけで寸分違わず再現できるのか』と聞かれたらいかがでしょうか。恐らく100%に近い割合で“No!”と答える筈。頭で理解してもそれが実行できるかは別問題です。
そこで必要なことが慣熟です。平たく言えば繰り返しトレーニングして再現性を上げることです。計算問題にしても読解問題にしても説明だけで出来るようにならないのはそういった理由からです。
また、これに付随するのですが、演習速度も重要課題です。正しく解けるけど時間が掛かる、それでは試験に対して片手落ちです。設定時間を設けて時間内に解けるようにするにも慣熟が必要です。
問題の難易度も見誤ってはならない点です。分数の複雑な計算・難解な長文読解など枚挙にいとまはありません。しかしそれ、過度に難しい問題を演習すれば…というものでもないのです。
また、算数では『鶴亀算』『旅人算』などの特殊算など厄介な問題が続きます。これ、方程式を使えば簡単です。しかし方程式に逃げると後々の積み上げがそれまで以上に苦しくなります。この点をご説明申し上げるのはスペースが足りないので今回は割愛しますが。。。
特殊算と言われる算数の問題は『一周目は解けなくてもOK』です。但し、解説をじっくりと吟味して問題の意味・立式の意味を理解しましょう。それが積み上がれば2周目3周目で間違うことはありません。
国語の厄介な長文読解も一周目は問題文をきっちり読み込むことを主眼にしましょう。文と文・段落と段落の繋がり、段落ごとの役割とつながりに注目して読み込みましょう。問題演習は欲張らず…でOKです。
ここまでの論調では塾は絶対に必要、とはならぬはずです。適正進度の学校授業を漏れなく汲み取り、家庭学習では復習を徹底する、これでOKです。難度の高い問題(特殊算など)だけ助言をもらえれば十分かも。。。
しかし現実問題は厳しくなっています。小学校内で完結させるには足りていないものがあります。この点について掘り下げてしまうと学校批判・公教育の否定になりますので。。。ただ、この場で述べたい2点について提示いたします。
一点目は『そういうの、小学校では・先生では分からないから…』というもの。これは受験に挑もうとする生徒さんを突き放しているのか、それとも責任逃れなのか。。。いずれにしても感心しません。
本気で生徒さんに寄り添おうと思うなら先生も勉強するはず。それを放棄してしまう言葉だと思います。『解らないから塾で聞いてね』と言わんばかり。私がその立場だったら言えない言葉ですが。。。
二点目は『なぜ公立中学校に進学しないの?』の問いかけ。恐らくご家庭で何か月も何年も議論した末の結論の筈。それを引き戻すような問いかけは迷いを生じさせるだけです。
公立学校職員としてそのような意見になる気持ちは理解しますが、現状を見てさらに上のステージで切磋琢磨したいという気持ちになれた生徒さんを受け入れて欲しいと切に願っています。
私にとって中学受験は奥深いものと思っています。それでもご家庭様に何らかのご提言が出来るのではないかと思っています。気になることがあればお気軽にご相談ください。
来たれ! 新年度生!!

