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1295 楽をしたい、ではない筈!

1295 楽をしたい、ではない筈!

先日、千葉大附属中学校に通う生徒さんの進路相談を受けました。LS WILLからは離れた地区にお住まいだったため、通塾とはなりませんが今後も助言を…とお申し出頂きました。

千葉附と聞けば多くの方が『あぁ、頭良いんでしょ!』『勉強できるよね!』となるはず。事実、公立中学校より先進的・実験的な授業や学校運営を行っていることでも知られます。

しかし、その生徒さんは勉強に行き詰って私に相談を持ち掛けたのでした。それも結構重症でした。幼稚園から内部進学・内部進学で現在中学2年生、とのことでした。

親御さんによると幼少期から利発で言葉も早く、勉強で困ることはないと思っての幼稚園受験となったそうです。受験対応幼児教室の先生からも太鼓判だったそうです、が。。。

小学校後半には算数の遅れが顕著に、中学校入学後は全科目で相当顕著な遅れが見られるようになったそうです。『このままでは受験させたことを後悔してしまう…』という親御さんの言葉は印象的でした。

しかし…

話を聞いた限り、幼稚園受験は間違っていなかったのではと感じました。間違えてしまったのはその後の対応ではないでしょうか。公立小・中学校でも私立・国立小中学校でも全く同じです。

勉強が苦しくなれば塾に行く・親御さんが教える、当たり前のことを『千葉附だから…』のプライドで。。。千葉附だから勉強しなくていい、そんな理論は成り立ちません。

幼稚園・小学受験、中学受験を希望される方の中には『楽できるから!』と短絡的に発想される方が少なくありません。しかしそれは正しくないと思います。

たとえ入った学校が大学系列校であっても内部進学には成績が必要、つまり勉強しなくてはならないのです。苦労の強度は変わりますが、全く何もしなくてもいいわけではありません。

それを怠ってしまえば折角乗った金色のエスカレーターからも振い落とされてしまいます。そうせぬためにも第一志望校に入ってからの努力を怠らずに実践したいものです。

 

中学受験では昔から燃え尽き症候群が問題視されていました。入試で合格を勝ち取ることが全てと大人が言い過ぎるがためにお子さんがゴールを見誤ってしまうことが原因です。

その証拠に中学受験を終えた新中学1年生の通塾率の何と低いことでしょう。公立中学校の新1年生より低いことも稀ではありません。燃え尽き症候群の凄まじさが分かります。

中学受験を終えた小学6年生、いや、すでに中学新1年生の皆さん、受験お疲れ様でした。これから3年後、高校進学時に高入生と机を並べたときに彼らに劣らぬ力を持てるような準備が必要です。

 

重ねて述べますが幼稚園・小学受験、中学受験は楽が目的ではない筈。先進的で恵まれた環境を得るための手段だと思うのです。それならその中で力いっぱい頑張っても良い筈です。

努力の仕方・向き合い方が解らなくなってしまったら。。。お気軽に教室までお問い合わせください。匿名相談・電子メールでの相談を含めてご対応申し上げます。