冬期講習が近付くと受験生は気持ちが盛り上がってきます。受験生だから…と学習に取り組む姿勢が変わります。欲を言えば、あと3か月早くそうなってくれれば…と毎年思っています。
ただ、急に意識が変わってやることまで大幅に変えてしまうことは感心できません。急に難しい問題集をやりだす・段階を経ずに総合問題集や過去問をやるなどは最たるものです。
確かに一見厄介な問題が解けた時の爽快感はクセになるものです。それを追い求めてしまう気持ちも理解します。しかしそこだけにフォーカスして受験勉強を進めていくことは弊害の方が多いように思います。
厄介な問題ばかりを選りすぐって解くと演習手法が粗くなります。即ち『時間内に解くこと』『見直しを含めたルーティンを意識すること』などができなくなる傾向にあります。これらは本番試験で最も重要な要素です。
しかし難しい問題は時間を気にして解くことが難しくなります。また、解き上がった達成感で見直しをつい疎かにしがちです。これらはいずれも試験では大きなデメリットです。
いい例を挙げると、数年前の公立校入試で『正答率50%の問題が全て解けたら入れる高校は?』として算出したところ、偏差値55の高校の当日点が該当しました。さらに40%の問題が…としたら偏差値58の高校に合格する点数だったのです。
勿論、公立高校でも各校で選抜方法が異なりますので一概には言えません。しかし難関校や上位校であっても合格するために必要なことは難問だけ出来れば良い、ではないのです。
当たり前の計算や漢字で漏れなく得点することこそ入試突破の大きなカギとなります。それじゃ物足りない、そのように思うならそれに時間制限を付けてください。今まで20分必要だったものを10分、5分で出来ればとっても有効な対策となります。
その上で生まれた時間的余裕(20分⇒10~5分)を厄介な問題に回せるようになれば万全です。それが試験対策の本筋となるのではないでしょうか。
よく『入試直前に新しい問題集を買ってはいけない』と言われます。これも上記と直結した考えから出ているものです。難しい問題を解くことが受験勉強の全てではないことを念頭に対策すると良いと思います。
それでも…受験生は不安になるのです!! もしそうなったら教室までお問合せ下さい。他塾に通っているキミでもメールなどでご連絡ください。納得できる話をいたします。中学受験生・高校受験生、共にお気軽にどうぞ!
来たれ! 冬期講習生!!

