つい先日、十年以上前に当教室で学習塾の運営についての導入レクチャーを受けた方から連絡がありました。本当に久しぶりで互いの近況報告にも相当な時間を要する始末でした。私がいかに日頃不義理をしていたかが露呈しました。
話を伺うと今でも初心を忘れずに取り組まれていることが分かりました。一番ズキッと来たのは『飯塚さんに言われた言葉は今でも忘れずに守っているよ』と言われたこと。私は『ンッ!?』と考え込みました。
学習塾を運営しようという人は多くが勉強に自信がある人です。自信があるから他者に教えようと志すものです。しかしそれ、大きな落とし穴があることに気付けないことが目立ちます。
勉強が得意な人が分からない人に教えることには大きなギャップがあることに気付けないケースが目立ちます。それを無視して進めれば理解は進まず、やがては勉強嫌いを生むことになるのです。
この点について、LS WILLみ春野本校は特に重視して指導しています。なぜなら私自身が勉強嫌いで出来ない組の小中高生だったからです。解らないまま進められる辛さは理解しています。
ノートを見返したところ、当時の私は『一段階説明するごとに理解できているかどうか生徒の表情をよく確認して』『説明した手順で解かせるように』指導することが大切、とお伝えしていました。
私自身、日頃から常に意識するようにしていました。しかしそれは日々薄れてしまうものです。そして期日があるもの(入試や定期試験の試験日など)に追われてプロセスを省いたりすることもあります。
しかしそれらは改めなくてはなりません。その上で日程に追われずに済むようカリキュラムを遵守し、学校予定を念頭に入れて学習を進めるよう意識を高めなくては。。。
私は学習塾の求められるものは勉強を教えること・授業をやることではないと思います。学習塾が真に求められるものは理解することとその結果(得点向上、合格など)だと思います。
それらを踏まえれば『時間なので進めます』より『このコマで○○と□□を理解習得してもらう』ことの方が大切だと思っています。それが個別指導塾に求められているものではないでしょうか。
決して集団指導を貶めているわけではありません。しかし集団指導と同等の考え方で授業に取り組んではいけないと思っています。そのことを思い返すことが出来た良い機会でした。
ガンバレ! 受験生!!