昔から『当方の常識は他方の非常識』と言われます。最近、まさにそんなことが起こりました。これって私から見ると致命的なのではと思うのですが、他方から見ると取るに足らないことのようです。
私は常々思っているのですが、学習塾の生命線は情報だと思います。受験情報、現在通学している学校の情報、小中学生に流行っていることへの情報、教材のトレンドなど多岐にわたります。
それらを的確に通塾している生徒さんとご家庭に提供できることは学習塾として行うべき絶対条件だと思うのです。以前の同僚は『学習塾の授業料、半分は情報料です!』と。。。しかしその通りです。
特に2024年は私立高校の入試大改革(私が名付けました💦)、公立中学校の部活動募集停止、翌25年の教科書改訂など知れば知るほど不安になる材料ばかりです。
それらに対して不安に思っているご家庭は多い筈。それなのに塾から何も情報が提供されなければ皆さんはどのように感じますか!?
私だったら出来る限りの情報は集めたいと思います。その中で必要な情報を取捨選択して将来に備える筈です。それが出来ないと強い不安に押し潰されてしまいそうです。それほどの変革です。
ところが。。。
先日街中でばったり昔の上司に会いました。もう10年、いやそれ以上ぶりの再会でした。話を伺うとその後独立して勝田台で学習塾を運営しているそうです。
しかし近隣であれば私立高校の説明会や教材会社主催の勉強会で会っている筈です。その旨を尋ねるとそういった会合には一切参加していないとのことでした。
では必要な情報はどうやって得ているのでしょうか。『○○高校や△△高校は併願推薦を止めた話』や『推薦基準が変わった』という受験情報、教科書改訂の話などの情報収集は全くしていないそうです。
エッと思い、懇意にしている私立校の先生にその塾の様子を聞いたところ、情報提供のために訪問しても話を聞いてくれる様子はないので足が遠のいているとのことでした。
教務に必要な情報は塾側が進んで集めなければ集積できません。元上司の方に向ける言葉としては相応しくありませんが、それでは教室運営は不完全です。
しかし現実として『授業運営さえキッチリやっていれば…』という学習塾は少数派ではありません。一昔前だったらそれも通用しました。しかし現在の教育環境・受験環境でそれは無理です。
私は生徒さんやご家庭に要らぬ負担を掛けることは避けたいと思っています。それなら最新情報を駆使して如何に効率よく目標を達成させるかを常に考えることを心掛けています。
情報がないまま努力を強いるのはゴールを示さぬまま無限に長距離を走らせるようなことだと思っています。私はそんなことをしたくありません。