コロナ禍明けでそれ以前とは様々なものが変わりました。学校だって大きく変わっています。それまで導入の必要性を叫ばれながらも遅々として進まなかったデジタル教材の導入など大きく変わりました。
コロナ禍以前はデジタル教材などまだまだ先、と甘い見通しでした。しかし、窮すれば通ずの言葉通り対応の遅い公立学校でさえも導入できました。私は嬉しい誤算として見てきました。
しかしそのデジタル教材の活用にも影の部分が浮き彫りになってきたように感じます。
秋の私立高校入試説明会が佳境を迎えました。多くの学校が新たな基準値を打ち出し、入試に向けての具体的な動きが始まりました。
高校入試の基準値、平たく言うと『単願なら〇科目で内申○○以上』『併願なら〇科目で…』というもの。これがクリアできていれば推薦を受ける権利を手にすることが出来ます。
ただ、それだけではありません。見落としがちなものとして加点要素。そして審議要素。加点要素とは内申素点が基準値に届かなくても検定や課外活動の評価などでプラスできる仕組みのことです。
反対に審議要素。内申点は足りていても行動の記録や出席状況に問題がある場合は審議対象になります。平たく言えば不合格、ということです。
特に出欠については相当厳格に見ています。何らかの事情(けがや病気など)がある場合には診断書や学校長の証明を求める高校も出てきました。
そこに上記の『デジタル教材の影』が絡んできたのです。新型コロナウィルスは現在5類指定の感染症です。しかしそれ以前は2類の感染症でした。そこに『リモート出席』という手段が生まれました。
リモート出席を未だに運用している小中学校がほんの一部ですがあるそうです。それ、平たく言えば不登校対策だとのこと。そうなると内申書に書いてあることが真実ではなくなってしまうように思います。
学校に登校しても授業中にぼぉっとして。。。とデジタル教材の前で真剣に取り組んで。。。なら後者の方が有意義だと思います。しかし現実はそうなってはいません。それを高校入試担当の先生方はお見通し、それが上記の状況だと思います。
世の中が便利になることは進化ですが、それを悪用してしまえば人間の能力・体力が退化します。そんな目で見られぬような取り組みが求められるのではないでしょうか。