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1177 問題の根源は!?

1177 問題の根源は!?

最近、『経済的なハンディキャップがあるから幸せになれない』というCMが流れているのが非常に気になっています。塾に行くこと世の中の前提となっているように感じます。

幼いお子さんが勉強を理解できない・やりたくない言い訳として『塾に行っていないから…』とするのは理解します。何となくかわいらしく思えたりもします。

しかし大人が揃って(CMというのはそういうものです)それを言うのは何かが間違っているように思います。塾や予備校はあくまで枝葉です。幹(学校)を補完するものです。

今の世の中は『学校で勉強する』ことはもはや夢物語なのかもしれません。高校受験・大学受験を学校だけで完成させることは難しいのかも。。。世の中の綻びが表面化しているように感じます。

 

また、時を同じくして西日本のPTA連合会が2024年度内で解散することを決めたそうです。PTAとは『保護者と教員の協力で児童・生徒を育もう』とする団体です。でも運営が時代に合わないように思います。

PTAの運営も旧態依然としているように感じます。前例主義、というやつですね。。。しかし世の中がこれほど大きく変わっている以上、PTAも時代に併せた変革をするべきでした。

運悪く(!)役員になってしまえば大変な負担を強いられます。お仕事をしながらとなればなおさらです。その辺はもっと早く改革すべきだったのではないでしょうか。

学校側が率先して改革することにより『協力しよう!』という機運も生まれたかも。。。しかし現状では『出来れば目立たぬように。。。』『役員なんてもってのほか。。。』となるのも致し方ありません。

 

上記2点、実は学校単体での改革は難しい…というより無理なことです。問題の根源が『学校に配置する人員不足が原因だからです。教職員の数が充足されていれば問題は限りなく解決されると思います。

『塾に行かなくちゃ…』という問題は習熟度別授業補習で補えます。きめ細やかな進路指導も可能になるでしょう。そうなれば塾に対するニーズももっと抑えられるはずです。

PTAの問題も保護者側に強いていた強制的なボランティアが問題なのです。『受益者負担だから。。。』とすべきではないような。。。それらを学校職員がカバーすればもっと意義深いPTA活動が可能なはずです。

 

管理職以上の教員や行政トップの学生時代と現在では既に全く違う時代です。まずその認識から学校改革・教育改革は始まるのではないでしょうか。

 

先日、公立中学校進路指導ご担当の先生にお話を伺う機会がありました。その先生、教育業界の大先輩です。先生の言葉の端々から現状を憂うお言葉を伺いました。

『学校はね、勉強するところなんです』『教員は生徒の未来を切り開かせる。勉強はそのために必要なのだと教えることが大切な仕事なんです』

金言として受け止めなくてはなりません。その中で学習塾には何ができるのか、何をすべきなのかを考えさせられました。