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1156 矛盾 ~大人だって戦っています~

1156 矛盾 ~大人だって戦っています~

『他人と比べるな!』と言われて久しいのですが、世の中はなかなかそうならないようです。個性を重視と言いながら、それが本当か疑わしくなることもよくあります。

学校の中でもそうです。他人と比べないことを建前としていますが、順位や評価は他人や全体・平均値と比べて算出されます。テストの順位だってそうです。一点多い・少ないが順位に直結します。

これ、多くの場合は社会に出ても続きます。会社同士の競合、社内での争いなどなど。多くの場合、これは是認されています。なぜならこれこそが生産力向上に資するからです。

会社ごとの生産力向上が業態ごとの力となり、それがやがて国力になります。現在、日本の生産力・経済力は下降気味です。5年前・10年前と比べて生活が豊かになったとは言えないように思います。

 

ちょっと横道にそれてしまいましたので話を戻しましょう。恐らく現在の小中高生は『他人と比べるな』と言われ続けてきたと思います。しかし受験の本質は『他人と比べる』ことです。

ライバルに勝つことを目的として点数を伸ばしたい、それは受験生全てが思っていることです。しかしその度が過ぎると病んでしまいますよね!? 何事も度が過ぎることは良くありません。

しかし、ライバルと競り合うことは何も学生時代だけではありません。社会に出てからも続きます。もしかしたら生きている限り続くことかもしれません。だからこそ学生時代にそのやり方を習得すべきだと思います。

 

ただ、私は競り合う相手は他者ばかりではないと思っています。よく『自分に勝て』と言われます。言葉だけ聞くと安っぽく聞こえますが、本質はその言葉の真意を理解することだと思います。

つまり、昨日までの自分を乗り越えて今日の自分こそが最高になること、そしてそれを継続させることなのではないでしょうか。そしてそれが自分自身を伸ばすことになるのだと思います。

その方向性については他人と比べても意味はないように思います。自分の伸ばしたいところ、つまり自分の進路に向けて努力することは大切なことだと思います。

自分の伸ばしたいところ、その道すがらにライバルは現れるでしょう。そうなったときに一層の飛躍が望めるのだと思います。そうなったときに『自分は自分、他人は他人』などと言えない筈。。。

 

私は教室内で競争是認の立場を取っています。しかし最大のライバルは昨日までの自分であってほしいと思っています。解りやすく言えば『テストで○○ちゃんに負けるな』ではなく『自己最高点を取ってこい』と鼓舞したいと思っています。

 

 

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