5月下旬、中学生の第一回定期試験対策授業が徐々に盛り上がってきました。この試験は一年のスタートダッシュを大きく左右する試験です。この点数が基準になって一年間を過ごすなら出来るだけ欲張りたいものです。
また、意外と知られていないようですが5科目合計点ではこの試験が一番高くなる傾向が見られます。試験の難易度云々という見方が多いようですが、『一年の最初だから。。。』と意気込む生徒さんの情熱も関係するのでは。。。!?
ただ、意気込む生徒さんが出てくるということはそこで取り残されてしまうとより大きな差が生まれてしまうことも意味します。みんながいつも以上に頑張っているならキミもその波に乗って取り組まなくてはなりません。
まぁ、私もそうだったのですが、試験前に頑張っている姿は友達に見せたくないものです。だからこそ慎重に判断して試験対策をすべきだと思うのです。友達の『全然やっていないよ!』は真に受けると危険です。
しかし他方では『中学生だって勉強ばかりではなく中学3年間を楽しませなくては』という大人の声も。。。確かにその通りです。しかし現在ではその意見を取り入れることが難しくなっているのです。
『奇跡の逆転劇』『V字回復』など刺激的な言葉で中学生の勉強・成績推移を表すことがあります。しかしこれは現実的ではありません。それにこれらの現象を起こすには相当な痛み・苦しみが伴うことも見落としてはならないのです。
実際にそれをやり抜いた先輩方もいるのですが、受験終了後に『どうだった?』と感想を求めると『二度とやりたくない』『大学受験は前もって準備する』と異口同音に吐き出してくれます。それほどきついのです。
本人だけではなく、前もってコツコツと取り組んでいた生徒さんも『○○ちゃんを見てると前もってやることって大事だなって思ったよ』とのこと。仲間の反省を我がこととするいい関係ですね。
本当によく耳にする言葉ですが『まだ中学生なんだから勉強はほどほどで…』を認めてしまうとせっかく先輩方が残してくれたものを活かせていないことになってしまうように思います。
実はこれ、大人になっても同じだと思います。『今を充実させるために仕事は上手にサボりながら。。。』とやることは社会的に認められるか甚だ疑問です。
現代は便利な言葉が生まれました。ライフワークバランスという言葉は『ライフ(=人生)に重点を置いて仕事を軽視する』という意味ではありません。どちらも充実させるためにどんな工夫が必要かを考える問題提起です。
中学校で教えることは社会では役立たないと言われて久しいのですが、役に立つかどうかではなく、必死に頑張る姿勢を習得する場と考えると合点がいくのではないでしょうか。
勉強で頑張れなくても仕事では頑張れる…と力説しても説得力はありません。学校は社会に出るための力を養う場所と考えれば苦手な仕事(=科目・単元)でも工夫して取り組めるための訓練、という側面もあると思います。