授業が始まる前、生徒さんが通塾してきた時、私は必ず声を掛けます。『こんちは!』『今日は暑かったね』『なんか疲れた顔してるけど大丈夫?』等々。これは当教室以外の塾でもやっていることです。
通塾時に生徒さん一人一人の様子を見て普段と変わったところがないか確認することは大事なことです。中には元気のない様子で『振られちゃった。。。』ということも… まぁ、青春ですね。
授業が始まってからも声掛けを行います。塾によっては集中して演習に取り組ませるために声掛けは行わないところもあります。しかし私は『一般論を述べながらも目の前の問題解法に役立てて欲しい』という観点で声掛けをします。
しかしそれでも解けない問題は出てきます。そんな時『解らない』と白旗を挙げることは勇気のいることです。それを挙げやすい雰囲気づくり・環境作りにしていくことも私の大切な仕事です。
『みんなが解いている問題は学校でやっていないものもあるんだから解らなくて当たり前』『塾ではいくら間違えても分からなくてもいい。学校や本番試験で解ければそれが正解』等々。
実際のところは『誰も質問に来てくれないと(私が)暇じゃん!?』『誰か問題説明させてよ!』と半ば冗談めいて声掛けする時もあります。ふざけているようですがこれは結構重要な意味を持つ声掛けになります。
反対に『解らないところはない?』『解らないところは質問してね!』という声掛け。これは規範的な文言ですが、これを聞くと生徒さんは質問しようという気がしぼんでしまいます。不思議ですが…
でもこれ、なんとなく分かる気がします。『解るはずだけど解らなかったら聞いてね。』というニュアンスにも聞こえます。私も学生時代にそう感じたような記憶があります。
そんなことを念頭に置きながら授業中は声を掛け続けます。演習中心の個別指導と聞くとしんとした教室で鉛筆の音だけが…とイメージする生徒さんや保護者様も多いのですが、実際は違います。
塾を卒業する生徒さんが『こんなこと言ってくれたよね。。。』『あれ、勉強をするのに必要な考え方だったから目から鱗(うろこ)だったよ』と振り返ってくれる生徒さんが。。。ありがたいことですよね!?
そんな中で生徒さんが考えながら問題を解き切る一助となる言葉を掛け続けたいなと思っています。