中学生の学習、早い生徒さんは既に方程式まで入っています。学校では通常5月末から6月にかけて学習する単元なので早いのでは…と思われますが、受験から逆算するとさほど早い進みではありません。
方程式は指導する側にとって意見の分かれる単元です。教えやすいという意見では正負の数や文字式の計算さえ出来ていれば方程式独自の計算手法(移項や等式変形)などは比較的平易と言われます。
他方で難しいとする意見では計算手法だけではなくその解法の選択次第によっては結構大きい難易度の差が出てしまいます。代表的なものが連立方程式です。
連立方程式ではまず加減法・代入法の選択を行います。その上で2つある文字式のうちのどちらを消すのか決めなくてはなりません。2つの選択を誤ってしまうと相当難しくなる可能性もあるのです。
当教室でも計算のスピードスターのような生徒さんが何人もいます。でも方程式に限っては手早く解くことが早く正確に解けることに直結しないこともあります。そこには厳重に注意させています。
方程式は早く正確に解けることが求められます。なぜならこれが『比例反比例(中1)』『一次関数(中2)』『二次関数(中3)』の基礎以前、大前提になるからです。
特に中学生諸君は既に新学年内容の学習を始めている人も多いと思います。目の前の問題が解ければ良い、という考え方を捨てましょう。次の取り組みのために今何が求められているかも考えましょう。