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1123 千里の道も一歩から ~積み重ねることの重要性~

1123 千里の道も一歩から ~積み重ねることの重要性~

先日、入会したばかりの生徒さんに『センセー、楽して正確に計算が出来るようになる方法、教えてよ』と言われました。塾に入る本音はそのようなものだと思うのですが。。。

結論から言うと一朝一夕に計算が早く正確にできるようにはならないと思います。いや、なりません。計算の上達には一定量以上の演習が不可欠です。それを省いての上達方法は私も知りません。

 

これ、スポーツでも同じですよね!? いくら優秀なトレーナーやコーチに付いて習っても繰り返し体を動かさなくてはなりません。更にはそれに必要な筋力も付ける必要があるからです。

その上で間違っている動作の矯正無駄な動きを省くことによって上達することが出来ます。これは繰り返し練習した上に立脚するもので指導によって上達度合いが大きく変わります。

しかし質問してくれた生徒くんはその前段階です。そうなるとやるべきことは必然的に決まってきます。でも。。。それって辛いカッタルイんですよね。。。だから『楽な方法は?』って聞きたくなる気持ちも理解します。

 

中学受験、高校受験で最も求められることは基礎学力です。それらを日々チェックすることで向き合うことも大切です。でもこれって実は大変なことだと思うのです。

それなら塾に行く必要はないじゃん、と思いがちです。それはちょっと違うかな。。。前述の通り『指導によって上達度合いが大きく異なる』場面が必ず出てきます。

先日、中2生の数学で連立方程式を見ていた時の話です。連立方程式は代入法・加減法の二つの解き方があります。更にはその計算方法でx・yどちらの文字式を消す方が効率的かと考えなくてはならないからです。

その生徒さんの解き方を見ると…結構回りくどい計算をしていました。これ、本人は意外に気付けないものです。『こうやってやれば…』と指導したところ、瞬く間に計算が簡略化され、時間も大幅に短縮できました。

同様に小6算数を見ていた時の話です。分数の計算でこれも面倒な手順でやっていました。分数の計算なのにノートの脇に筆算までしていました。考え方としては正しいのですが手順が。。。

それを見て脇から『約分を先にやって数を小さくしてから計算してごらん!』と指導したところ、こちらの予想以上のスピードで解けるようになりました。授業時間が余ってしまったので『宿題の先渡し』として授業時間内に。。。

 

生徒さんからすると計算がすらすらできるようになることははるか先に霞んで見えるようなものです。決して楽ではありません。上記のようにコツを指導することは出来ますが、それは一定量の演習という前提があります。

そしてもう一つ、間違った計算方法はその場で改善させなくてはなりません。我流を繰り返す生徒さんも少なからず在籍していますが、少しずつでも改善していかなくてはなりません。

 

計算は小中学生が学習を行う上で必須の課題です。だからこそ『計算には自信がある』という生徒さんを一人でも多く作りたいと思います。