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1107 地頭!? 基本に忠実!?

1107 地頭!? 基本に忠実!?

皆さんの周りに地頭の良い人基本を外さないな人はたくさんいると思います。小中学生でも同じです。それ、見方を切り替えるとものすごい長所にもなり、逆になることもあるのです。

お父さんお母さんがお子さんの勉強を見てあげるケースが今でも多いと思います。その時、どのように感じますか? 『もう少し要領よく…』『問題をよく読んで…』などと感じることは多いと思います。

そう感じることは全く悪いことではないのですが、それをストレートに伝えてしまうことは考えないといけないかもしれません。ワンクッション置いて今持っている長所を委縮させずに欠点矯正する必要があります。

 

『もう少し要領よく…』と感じるのは多くはお子さんが基本に忠実なときに感じることが多いように思います。その場合は『どこをどのように…』と具体的なポイントを示してあげることが大切です。

もともと基本に忠実な演習を心掛けているお子さんです。具体的なポイントさえ理解できれば道程はあと僅かです。その上で演習を重ねて慣熟していけばモノに出来るのではないでしょうか。

『問題をよく読んで…』は問題を確認することよりルーティンが欠けていることに起因することが多いように思います。平たく言えば見直しです。その手順を普段の演習から徹底させる方が早いと思います。

これは『以前解いた問題はこうだった』『だからこの問題も同じ解き方で…』という思い込みで解いてしまうことに原因があることが目立ちます。良く言えば応用が利く地頭のいいタイプ、なのですが…

これを一発で改善することは少し難しいかも… 常日頃から『見直し』『見直し』と意識させるにはちょっとしたコツが必要で、お子さんそれぞれが持っている個性・特徴によって見直し重点ポイントも変わるからです。

 

二律背反する事例なのでどちらを重視して学習させればいいのか疑問に思われるでしょう。しかし当教室の見解ははっきりしています。

当教室では『もうちょっと要領よく…』と思われるくらいの方にシフトさせていきます。その理由は『受験・入試に求められる力』により近いからです。

地頭の良さも勉強には必要です。世の中に出るとむしろそちらの方が大切にされます。しかし受験・入試は別です。求められるのは『基本に忠実に解く』ことです。

 

 

生徒さんと喋っていても『この子は地頭がいいな』と感じることが間々あります。しかしそれに甘えてしまって基本を疎かにする・自己流にやってしまう側面を持つ生徒さんも目立ちます。

私個人の考えでは地頭が良いお子さんはそれを伸ばしてあげれば…と考えます。しかし残念ながら現在の日本の験・入試制度はそれを汲んではくれないのです。

それならその長所を活かせるときまでは大事に取っておき、他の短所を補うための時間として高校卒業まで過ごしてみることも一案だと思います。