前章で『タイパ』の話をしました。それなら『コスパ』の話もしなくてはならないのではと思いました。本章ではそこに触れていきましょう。
コスパで一番に挙げられるのはノートです。ノートは大切に使う…というのは当たり前です。しかし『ケチって』はいけないと思います。特に算数・数学は使い方によって習熟すら変わってきます。
小中学生の算数・数学ノートを見ているとノートの使い方が出来ている生徒さんほど好成績が取れています。成績が厳しい・伸び悩んでいる生徒さんほどノート作りを間違えています。
正しいノート作りについていくつか例を挙げていきましょう。一つ目は計算式。適正量の経過式をきちんとまとめて書くことが求められます。また、分数計算が混じる場合は2行使って書く工夫で約分見落としへの対策にもなります。
書式として等号(=)を左側に揃えるなど『横にダラダラ長い式を書かない』ようにすれば必然的に右側に余白が生まれます。そこは誤答訂正のスペース・筆算スペースとすると効果的です。
二つ目は図・グラフの書き込み。生徒さんからは『テキストに書いてあるから…』と書かない生徒さんの方が多いのですが、書く手間を掛けることによって頭に入りやすい・書き込みが容易になるなどのメリットが見込めます。
中にはテキストに書き込んでしまう生徒さんもいるのですが、復習の邪魔になってしまいます。それはちょっと避けたいものです。
三つ目は公式の書き込み。非常に多いケースですが、速さの問題を苦手にしている生徒さんに『ノートの端っこに≪み・は・じ≫を書いてから解いてごらん』と助言すると不思議なほど解けるようになります。
これ、割合の問題や平均を求める問題にも有効です。ひと手間余計にかかってしまいますがこの回り道をすることによって理解できれば結局は近道になりませんか!?
いずれもノートを余計に使ってしまいます。コストパフォーマンスとしては『ウ~ン』となりがちですが効果はお約束して良いものだと思います。算数・数学はちょっと…と思っている小中学生は是非とも試してみてください。
蛇足ながら…計算力については前章の『漢字』『英単語』と同じだと思います。日々の取り組みで力をつけるべきもの、一朝一夕には身につかないと思いますよ!