昨今はタイムパフォーマンスやコストパフォーマンスといった言葉が良く聞かれます。略して『タイパ』『コスパ』のような表現で市民権も得ています。
タイムパフォーマンスは時間対効果、コストパフォーマンスは費用対効果と表されます。経済学用語ですが、私たちの生活を測る物差しとしても使われ始めています。
ただ、これで小中学生の勉強を測る物差しには不向きかな…と思います。なぜなら微視的に見た場合と巨視的に見た場合の結果が違ってくるからです。実例を示しながらご説明いたします。
LS WILLでは授業開始時に小テストを行います。漢字や英単語など『やってあれば満点、やっていなければ0点』となってしまうテストです。
漢字や単語は入試直前になって着手しても覚えきれません。長いスパンでじっくりと学習して初めて力となるものです。そうなるとある程度の計画性を持たせて取り組まなくてはなりません。
ところが生徒さんは横着したいもの。試験前(通塾前)にチョコチョコッとやって満点を取りたい心理が勝ってしまいます。これ、微視的に見ると『目の前の小テストをクリアするため』にタイパ優先でやっています。
しかしそれは実力になっているのか…厳しいですよね!? ゼロではないとしても思った効果は上がりません。長い目(つまり巨視的)で見れば愚直に毎日コツコツと取り組んだ方が効果的です。
つまり『タイパ』を優先するか、本来の『パフォーマンス』を優先するか… しかし本来の取り組み意義である『受験に対応する力をつける』と考えれば自ずと正しいやり方は示されます。
『効率よく勉強しなさい』、これは私の口癖です。しかしその意味を履き違えてしまうと本来の目的から逸した方法を取ってしまいがちです。でも…
小中学生は間違えるものです。だからこそ十分なコミュニケーションを取ってきっちりと真意を伝えることが必要だと思います。その上で『この勉強はどのやり方が求められているのか』をきちんと伝えなくてはと思います。