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1090 文系・理系

1090 文系・理系

先日、卒業生の友達(当教室の卒業生ではありません)から相談されました。大学は何を専攻したらいいか迷っている、と言う話でした。

自分のやりたいことを学べる進路が一番いいと思います。ただ、彼はそれがまだ見えていませんでした。それなら大学4年間でそれを見つけることも一つの方法です。

もう一つ問題がありました。彼は科目の好き嫌いが激しく、好きな科目は全国レベル・嫌いな科目は…といった状態でした。これ、ちょっと厄介です。

 

『ボク、中学入ったころから社会が大好き数学が嫌いだったんで経済か法学系に進みたいと思っていますが。。。』とのことでした。これ、本当によくある話ですが入学後に大変な目に遭います。

私より上の世代ではその論理も通用しましたが、現在ではそれは無理があります。なぜなら法学部や経済学部でも数学は必須科目だからです。これを活用しない法学・経済学は現在ほとんどないのでは…!?

経済学で話を進めると経済学に必須の統計処理は中学数学及び高校数学(数A)の活用が必須です。また経済見通しを試みるには数列(数B)が必要になります。

いずれも高度な運用ではありません。またこれらを使わなくても処置できないわけではありませんが膨大な労力が必要なのではないでしょうか。

数学以外の科目でも国際経済を学ぶには語学や地理、経済史を学ぶには世界史日本史や古文漢文など枚挙にいとまがありません。つまり苦手な科目を避けて通るとあとで痛烈なしっぺ返しが。。。

私は彼に最低限の数学は理解した上で進路を考えるべきと話しました。それは彼にとって決して楽なことではありませんが、将来学ぶことのためには必要なことなのです。

 

進路を選ぶ際は苦手な科目を避けて選ぶのではなく、あくまで第一希望の将来像をイメージすることが大切です。多少苦手であってもその先にやりたいことがある、だから乗り越えられるはずです。

昨今はやりたくないことを避ける風潮が強いように思います。しかしそれを避けたがために自分の夢や理想が遠くなってしまうのは如何なものでしょうか。それならチャレンジした方が良いように思います。