1068章に気持ちを強く…と述べました。表題は一見すると全く逆に見える話です。しかし実はこれ、表裏一体なのです。どちらも大切でどちらも必要な気持ちだと思うのです。
授業中、解らなくてじっと止まってしまう生徒さんがいます。一方で解らなくなるとすぐに質問して解決しようとする生徒さんもいます。一見すると『分からなくても自力で…』と粘っている生徒さんの方が頑張っているようですが違います。
誰でも経験があることだと思いますが、いわゆる『はまってしまう』ことは授業中でも本当によく目にします。算数・数学でAとBの数字を入れるべきなのに逆にBとAとしてしまって…などなど。。。
これ、実は質問を受ける中でトップレベルに多いのです。いわゆる『うっかり』の類に分類されますが、これを解き直しで見つけ出すのは結構難しいことです。結果としてとんでもない答えが出たり、答えが出なかったり。。。
質問に来る生徒さんはあっという間に解決しますが、質問せずに机の前で唸っていては…解決しないことが多いのです。結果的に私の方で我慢できず、机間巡視のフリをして『ここじゃん!』と指さすと生徒さんはバツ悪そうに。。。
この現象自体は学力に関係ないと思います。あとは気付くかどうかです。ただ、これを『解けた!』で終わりにしないのが塾の役割ではないでしょうか。そのままにすれば繰り返してしまいます。
問題自体の解き方を指導したのち、見直し方や解き方の根本を指導することも非常に大切なことです。特に算数文章題に苦手意識がある場合は解き方(方法論)から着手する方が近道なので、『自力でウ~ン…』にならぬよう声掛けを意識しています。
私の肌感覚ではありますが、ちょっとでも止まったときに『分からない!』と質問出来る生徒さんは伸び率が大きいと思います。特に受験直前期では目を見張るほど伸びることがあります。
私は以前このことに興味を持って色々な書物を読み漁ったことがあります。その結果導き出せたのは『出来ない・分からないを他者に伝えることは勇気が必要』『それを乗り越えられる強さ』という記述でした。
一見甘えているように見える『分からないから教えて!』、実は強さに裏付けられているものなのです。保護者様も思い返して頂きたいのですが、学校や塾の先生に質問って結構高いハードルです。
だからこそ私は『どんどん質問して!』『暇にさせないで!』と声掛けします。もちろん、その質問が100%甘えという場合もあります。その折はきちんと説明し、他の方法を考えさせます。
脱線になりますが、この点を他の学習塾に攻撃されたことがあります。『分からないから質問しているのに自分で考えろと言う塾は…』的な。。。
その生徒さん、LS WILLを辞めてからその塾に転塾したのは知っていました。その上でその生徒さんがどのような質問をどのような形で…も熟知していました。それは甘えに分類される質問でした。そこを質したところ。。。
生徒さんを庇ったつもりでしょうが結局その生徒さんは伸び悩んでそこの塾も早々に辞めたようです。図らずも上記の当教室への心無い攻撃は核心を得ていないことが証明されたのですが、後味の悪いものでした。
話を元に戻しましょう。『自分で解決しよう』と思うことは大切なことですがそこで無駄な時間を費やすことは愚策です。少しの勇気を出して質問で解決しましょう。それが積み重なればそれはあなたの力です。
我を通して『自分で…』と抱え込んでしまうことは『頑張ってやっている』ことには繋がらないのです。そこは勘違いして欲しくないなぁ!