入塾が決まり塾に通い始める生徒さん、多くの場合は『塾に通っているから大丈夫』と思ってしまいがち。塾側はそうありたいと思う反面、それでは今後生徒さんを伸ばせないと葛藤します。
中には全て塾で完結させることを狙いとしたシステムで運営している学習塾もあります。そうなると365日塾に通える体制が求められ、それらが受講料を押し上げることになってしまいます。
これ、塾を事業としてみれば優れたやり方です。しかし、生徒さんが持っている力を伸ばし続けることが可能かと問われれば甚だ疑問です。
数年に一度、困ったお問合せを頂きまます。『大学生なのですが英語を見て頂けませんか?』『大学生の小論文を見て貰うことは出来ますか?』などのお問合せ。
結論から申し上げますと対応は可能ですが、受け付けません。勉強で困れば塾に頼って… そんな考えは小中学生まで、甘めに見ても高校生までです。それまでに『学ぶ方法』『学ぶ姿勢』を習得すべきです。
LS WILLでは小中学生でも『漢字練習』『計算練習』『単語練習』は各自自宅学習で習得するよう指導します。ちょっと複雑な計算は授業でやり方を確認した上で慣熟させますが、それ以上は自得できる内容なら演習のペースや範囲を指定して各自進めさせます。
簡単なようですが、出来ない生徒さんが相当多いように感じます。それは学校批判になりますが、これまでそれをやったことがないからです。それを実施できるようにするには一定の訓練が必要です。
しかしよくお考え頂きたいのですが、やればできる生徒さんの授業中に『漢字練習』『単語練習』をさせることは相当な無駄だと思うのです。漢字・単語は教えるところが…ちょっと難しいですよね!?
勿論、それがおぼつかない生徒さんには授業でみっちり取り扱います。しかしそれは『将来的には自力で訓練できるように』する前提で行うべきです。何年たっても授業中に…は進歩がありません。
この前提がなくては上記のように『大学生になっても…』という状態を生んでしまいます。その上で漢字・単語・計算を勉強のウォーミングアップとして予習・復習などを行える習慣作りが望まれます。
週1回塾に来たとしても1/84、キミの生活の1.12%しか変えてあげることは出来ません。残りの98%以上をどうやって変えるか、こちらの方が大切なことだと思います。そしてLS WILLでは両方を大切に指導したいと思っています。
因みに『1/84』とは『1週間は24時間×7日=168時間』、『中学生の授業は週1回の通塾なら2時間』という意味です。そう考えればいかに普段の学習が大切かご理解頂けると思います。
塾に来ている間だけの学習指導ならある意味簡単です。しかしそれでは成果が出ないのです。それなら『次の授業迄の取り組み』の指示(つまりこれが普段の学習です)が大切なのです。
私は『塾に来る』ことより『成果を出す』ことの方が大切だと思います。そのためには家庭学習の指導も大切ではないかと思っています。