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42 学習塾の広告論 その②

42 学習塾の広告論 その②

学校も5月半ばになると生活自体が落ち着き、勉強する生徒さん・他のことに一生懸命な生徒さんと分かれてきます。そんな中、どうしても学習塾運営の立場からは『勉強頑張ってくれよ…』と思ってしまうのです。
今回は学習塾の広告について、後編を掲載します。

今回は塾のシステムについてです。よく『当塾は個別指導です』『当教室は集団指導です』とした上で個別指導塾なら集団指導を、集団指導なら個別指導を批判する広告があります。私から見れば『ナンセンスだな』『分かっていないな』と思います。それぞれの指導システムには必ず一長一短があり、その短所を補うのが指導者の手腕なのではないでしょうか。

LS WILLは個別指導・コンピュータ動画解説システムを採用しています。一概に言われることは『個別指導では自立学習が形成できない』『個別指導は学生講師だから…』『画一的な動画システムでは生徒の理解が定着できない』との言を頂くことがあります。私はそれら各論について一つ一つ検証しながら教室運営を行っています。

『自立学習の形成』には『解答や解法を教えるより辞書の引き方や解説箇所をどう解答に結びつけるかを指導』することに傾斜しています。(もちろんその指導法が適当でないと思われる生徒さんには別の指導法を採用します)
答を安易に教わるより、自分で答を導き出す快感はどうしたら得られるのか、ここに注目しての指導を心掛けています。

当校には学生講師も在籍しています。彼ら彼女らは当然勉強に長けています。勉強だけに関していえば私より点数を取れる科目も多いのではないでしょうか。
そんな彼ら彼女らに私が要求することは『生徒さんの反応(目の動きや表情、手の仕草など)を見て指導する』ことです。講師は解ってくれているつもりで説明する、生徒さんは理解したつもりで説明を聞く、それで演習すると『あれっ…?』という結果… 実はこれ、個別・集団に限らず講師がやってしまいがちな過ちなのです。私は個人的に『授業・説明の暴走』と呼んでいますが、これを防ぐためには相手(=生徒さん)に興味を持ってよく観察しながら説明することに尽きるのではないでしょうか。その上で私も脇から説明を受ける生徒さんの様子をよく観察することに努めています。そのことを繰り返すことにより講師のスキルがアップするのです。
学生講師は『彼ら彼女ら』と表現しましたが、現在は3名です。私がこちらの教室を運営するようになってから丸々7年になろうとしていますが、その間5名の講師諸氏が教室運営を手伝ってくれました。5名のうち3名は当教室の卒業生です。教室や私の考え方、目指すものを理解してくれた上で講師として戻ってきてくれることは本当に嬉しいことです。そして講師諸氏は教室が『働く意義を学ぶ場』であって欲しいと思っています。

『動画システム』については私の言葉よりエピソードを…
以前、この件で他の学習塾から『パソコン指導ではなく先生が直に話してくれるからよく解る』と暗に当教室を批判する広告文句があったと生徒さんが教えてくれました。その際生徒さんが『うちの先生(私のこと、だと思います)はよく喋るけどなぁ…特に古文(国語は動画解説システム不採用です)とか集団社会なんて時間いっぱいまで、時には授業が終わっても喋っているけど… 外からはそう見えるのかな…』と不満そうでした。そんなに喋ってばかりではないのですが…
動画解説システムは基本ラインを押さえながら説明するので基本演習を行うには良い材料です。しかしその解説で演習しても間違えてしまうようなケースがあります。そのようなケースを見逃さずに生身の指導を行うことにより確実な学力がつくのだと思います。
また、動画解説システムの長所として復習学習(定期テスト前の理科社会の見直しや『先週やったときは分かったけど1週間たって忘れちゃった…』など)では絶対的な強さを発揮します。分かっていることの確認や、一度やったことの見直しなどでは有効に活用できるものです。動画解説システムは学習塾側の怠惰を誘う、と揶揄されますが、こうした状況で使うには導入しなければ使うことは出来ません。そしてLS WILLはそれが全て、としている訳ではありません。