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1044 夏休み明けからの…!?

1044 夏休み明けからの…!?

お盆明けに相談メールを頂きました。小欄をご覧頂けるだけでもありがたいのに相談メールまで頂けたことは光栄に思っております。地理的に少し離れた地域にご在住とのことで電話・メールでのカウンセリングとなりました。

 

小6のお子さん、夏休みは学校補習のため、個別指導の塾で実施された夏期講習に参加したそうです。通塾は今回が初めての経験で色々と刺激を受けたようです。同学年・他学年の生徒さんと机を並べての学習も意欲を掻き立てられるものだったそうです。

その中で中学受験を目指す同学年の生徒さんに圧倒されたそうです。中学受験の小6夏休みとなれば朝から夕方・夜までの学習となります。それでも意欲的に取り組む様に刺激を受けたそうです。

塾から帰った日はそんな話を繰り返ししていたそうです。そんな中で『中学受験してみたい』と言い出したそうです。長子で中学受験のことは何も分からない状況だったため通っている塾に相談したところ。。。

中学受験特殊な受験なので小6夏休みから取り組むのは無理がある』と断られたそうです。それでもお子さんはまだ諦めておらず講習に参加していて…という状況のご相談でした。

 

通っている塾の教室長はまだお若い教室長だそうです。この対応は決して間違えていません。確かに中学受験は高校受験や大学受験から見ると世間的に多数派ではありません。そういった意味では特殊です。

特殊であるが故に受験体制への入り方が非常に曖昧です。色々と文献を読んで勉強会に参加し続けている私がそう感じています。トップ校を目指すなら小学生低学年から始める・中堅でも小5の春から…など調べるほどに判らなくなる感覚があります。

私がこれまで見てきた生徒さんの傾向を見ると…というやり方にも無理はあります。生徒さんそれぞれに適応した進め方があり、それがハマらないと意味がないからです。それを探すにも時間は必要です。

 

小欄で触れたことがありましたが、私がお預かりした中学受験で一番遅い入会は小6の年末でした。この生徒さんには相当無理をさせました。入会当初にそれは十分説明しましたがそれでもご本人や保護者様が音を上げなかったことが不思議なほどでした。

これは特殊なケースです。中学受験には鉄則があります。それは『必ずどこかの私立中学に入れる』『地域の公立中学に進学する選択肢はないものとする』です。安易に地域の公立中が滑り止めだと考えれば出せる結果も出せなくなるからです。

また、万が一公立中に進んでしまえば『あれっ。。。あの子は中学受験したのでは…!?』という目で3年間見られてしまいます。それ、針の筵(むしろ)ですよね。

そう考えると十分な時間をかけて準備させたいと考えるのも頷けます。それらを踏まえて通っている塾の教室長先生は発言されたのではないでしょうか。

 

ただ、ちょっとだけ考えて頂きたいこともあります。一概に中学受験と言っても千差万別です。全国レベルでのトップ校と言われる名門校から地域型の中高一貫教育まで全て同じレベルで語るのは無理があります。

結論から申し上げればこのようになるのではないでしょうか。

志望する学校があってそことの成績乖離が甚だしい場合はちょっとお勧めしかねます。ただし、これから様々な学校を見学し、頑張れば到達できる入試レベルの学校を探しながら入試に挑むなら十分間に合います。

これは高校受験・大学受験にも言えることです。ただ、高校受験は挑戦しない選択肢はないわけですから場合によっては出願作戦を講じたり入試が自身に有利な選抜をする学校を探すのではないでしょうか。

この考えを中学受験に転用すると受験に対する向き合い方次第でこれからチャレンジすることも可能です』と言えます。冒頭のお子さん、志望校は未定でこれから見学会に行って…とのことなので十分に対応できるのではないでしょうか。

 

その上でそのお子さんが通っている塾(チェーン塾でした)の他教室に知り合いがいたのでそこを介して教室長先生にコンタクトを取りました。『こんな方法でやれば中受可能だから。。。』と助言しました。ご本人は泣き出すほど感激して挑戦を始めてくれたとの報告を後日貰いました。

 

10年前と比べて千葉県でも中学受験のニーズが格段に上がっているように感じます。地域の公立中学校がどんどん縮小していく中、それより規模が大きくなっている私立中もたくさんあります。

そんな中、『御三家』と言われるような名門私立中ばかりを狙わせるのではなく、地域の私立中学入試にも精通した塾でありたいと思っています。もちろん御三家レベルも対応可能であることは大前提です。