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1023 壁、の話 ~番外編~

1023 壁、の話 ~番外編~

小欄前2章のお話について早速ご質問メールを頂きました。ありがとうございます。ご質問頂いた方にご了承を得て頂いたご質問とその返信について記します。なお、内容は一部改変しています。ご了承ください。

 

『現在小学5年生で中学受験を考えている。学習内容は前倒しが出来ていて現在は小6内容に入ろうという段階だが、小5の文章題は本人が見向きもせず非常に厳しい。どうしたら…』というご質問でした。

これ、問題点が二つあるのだと思います。一つは文章題が苦手、という点。これはある意味学習塾(中学受験専門の塾に通っているそうですが…)で対処できます。しかし別の一点に問題があるようです。

それは恐らくお子様が中学受験に対してネガティブな感情を持っていることです。

中学受験を志すきっかけ2つに大別できます。一つはご本人発案の場合。これにご家庭が納得されて受験を目指す形です。もう一つはご家族発案の場合です。この場合、ご本人が乗り気ではないこともあり得ます。

ご本人の意識が『やらされている』『嫌々ながら』となってしまうとちょっとしたハードル(上記の文章題など)でも乗り越えるのに一苦労です。そうならないためにはご家庭内でよく話し合うことが大切です。

親御さん発案の中学受験では『良いところばかり誇張して』『嫌な所は覆い隠す』ことが良く見られます。しかしこれは絶対に避けるべきです。蓋を開けたら想像以上に大変で…となると逆効果です。

最悪、受験の棄権も予想されます。そうなるとお子様に低い自己肯定感を持たせ、場合によっては自己否定に繋がってしまいます。こうなると良かれと思って始めたことが自刃の刃となってしまいます。

 

中学受験には大きなメリットがあります。しかしそれに伴う反作用もあります。以下簡単に列記しましょう。

メリットとして『一定レベル以上の学習環境・学習レベルが享受できる』『学校を選ぶことができる(学校と受験生の指向性を一致させられる)』『高校受験がない(千葉大付属などある場合もあります)』など。

デメリットとして『みんなが遊べる小6の夏休みは勉強漬け』『高校進学時に学校を選べない』『公立中学に比べ競争が激しい』など。

 

こうなるといつもは『ではあなたの子供には中学受験をさせるの?』というご質問を頂きます。残念ながら私は子供がいないので仮の話でご容赦頂きますが…

どちらか一つ必ず選ぶなら中学受験を選びます。特にスポーツや習い事をやっているならさらに強く望みます。中学受験する間は習い事などできないのではと思われがちですがそれは全くの逆です。

小学6年生と中学3年生なら中学3年生の1年間を受験に費やす方が大きなロスになります。スポーツなら尚更です。十代半ばの伸び盛りの時期を受験に取られてしまうのはやっぱり惜しいと思うはずです。

それなら小学6年の1年間に受験をと考えるほうが健全です。その頃はまだまだ体も出来上がらず、過重トレーニングも慎まなくてはなりません。その頃を利用して受験する方が良いのでは…!?

また、学校でクラブ活動に参加できるなら6年間継続して指導して頂く方が効率的です。そう考えるとおのずと答えは出てくるものです。

 

ここまで言ってしまうと『LS WILLっていう塾は中学受験推進派・公立高校否定派なのでは…』と思われがちですが、そういうわけでもありません。これがこのご質問にお答えしにくいところです💦

必要な準備を期日までにきちんとできればそれが一番望ましいことです。つまりきちんと意識をして小5の文章題は小5のうちに完成させる、それが難しいと思うなら前倒しの準備をすべきということです。

 

実は表題に頂いたメールにはもう一つご質問を頂いています。それについて次章で述べたいと思います。