よく話題にのぼる『小学〇年の壁』『中学〇年の壁』、いささか食傷気味なほど耳にしますが内容を見るとうなずけるものも多く見られます。それほど各学年で大きな壁があることの裏返しにも感じます。
私が一番大きく感じる壁は小学5年生の算数です。中学生になって入塾してもこの時期を乗り越えられていないためにのちの成績に大きな影響を与えたケースが良く見られます。
小学5年の算数は『小数・分数の計算』・『文章題』の小学算数二大壁が連なります。これらは小5で出来ないと中学校の数学にも大きな影響を及ぼします。
中学数学の計算は基本的に分数の計算を重視し、小数の計算はほとんど扱いません。しかしそれが出来なくてもいい、というわけではないのです。小数を分数に置き換えて…という計算が出来なければ計算式自体が立てられないからです。
分数の計算は高校・大学でも重要です。しかし。。。
全国的に有名な大規模私立大学文系学部の学生に試験をしたところ、4割を上回る学生が分数の基本的なたし算ひき算が出来ていなかったそうです。文系学部でも統計学など分数計算は必要です。しかし…
現在の保護者様の年齢ではあまり想像がつかないかもしれませんが、これが現実です。分数の計算をクラス全員ができるようになっているのはある意味奇跡、これが現在の日本教育なのです。
一方同じ内容でも分数の計算をすらすらできるようになっているお子さんもいます。これはこの時期から小学生の通塾率がガンと上がることと無関係ではない筈です。つまりできる子できない子が明確に分けられていく時期なのです。
少し長くなりましたので文章題については次章で述べたいと思います。