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990 裏紙活用法

990 裏紙活用法

学習塾運営ではどうしても使用済みコピーやミスコピーが出てしまいます。昨今の世論からしてそれを安易に廃棄することは許されません。もちろん個人情報などはシュレッターにかけます。それ以外は有効利用しています。

一番の用途は解説・説明用裏紙、二番目は生徒さんの計算用紙、単語・漢字練習用紙です。口頭で説明すれば事足りるのですが、聴覚・視覚を使って理解することには一定の効果が証明されています。

生徒さんにもよりますが、計算問題(文章題含め)や国語・英語の文法問題なら1問につき1枚を使います。もっと書けるはずなのに…と思われるかもしれませんが。。。

間違えてしまう問題は特に大きな字を書いて説明する方が効果的だと言われています。小さな字で解説すると自信なさげに見えることもあります。また、本来の演習では書かない線や囲いを書き込むからスペースが必要なのです。

さらには私自身は紙面を見ずに書くので自然と大きな字になります。何を見ているかというと生徒さんの表情を伺っています。コロナ禍ではマスクが邪魔して生徒さんの表情が分からないことも拍車をかけています。

さらには当教室の教示スタイルが向かい合う形式をとっているため、特に算数では字を逆さまに書きます。その方が生徒さんにとって見易いからです。この逆さ字はちょっと自慢したい気持ちです。が…

生徒さんによっては解説した紙を持ち帰りたがります。その通りに解けばほとんどの問題が解けるからです。しかしそれは私にとって抵抗があるかも。。。

いくら逆さ字と分かっていてもあまりきれいとは言えない字で書かれた紙を生徒さんに持たせるのは抵抗があります。だからできればその内容をノートに転写して欲しいのですが…

たまたま持って帰ってしまうこともまれにあります。そんなときに限ってお母様に見つかってしまい…

『センセー、意外ですけど字が汚いんですね』とご指摘いただいたことも何度かあります。誤解ではありませんが、ちょっと言い訳したくなりますよね!?

 

ここから先はちょっと真面目な話です。

生徒さんの中には覚えること・記憶に定着させることが極端に苦手な生徒さんもいます。これはさほど多くはないため、生徒さん自身も自覚できないほど些細なこと(と思われている)ことと思われます。

しかし実際は公式や漢字単語などの基礎項目が定着しないため、学力伸長・得点アップがなかなか見込めなくなります。この点については出来る限り早い時点で手を打たなくてはなりません。

私の経験則では音声で理解できなくても視覚情報で理解できるケース、白地(紙の色、です)にでは理解できなくても白地になら理解できるケースなどがありました。また、紙を机から垂直に立ててしまう(黒板と同じ状態)と理解できなくなるもありました。

これは記憶定着法のちょっとしたひねりなのですが中にはこれを怠ると途端に手が止まってしまう生徒さんもいました。だからこそ『紙に書いて指導する』ことには創意工夫が必要なのだと痛感しています。

 

勉強にいらぬ手間・いらぬ負担をかけさせるのは私の本意ではありません。最大限の効果を引き出せる工夫を日々重ねていきたいと思っています。

来たれ 春期入会生