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986 『簡単』か『面白い』か!?

986 『簡単』か『面白い』か!?

先日、ある塾の授業を見る機会がありました。学年のみが分けられている小規模塾、集団式の授業で生徒さんは10人弱、講師が前で解説して例題を解いていくという授業でした。見学した授業は中2数学でした。

授業が終わって感想を求められ、ちょっと困りました。授業形式については集団か個別かで優劣があるものではないと思います。集団でも個別でもきちんと理解させ、成果を出す授業は可能です。

そこの塾、実は最近成果が出せず少し困っているとのことでした。先の入試でも掲げた目標が果たせず…という背景もありました。つまり私(如き!)に相談をしたかったのです。

授業を見ているといくつか思い当たることがありました。理解内容足りている生徒さん至っていない生徒さんの差が大き過ぎる事に問題の根っこがありそうでした。

授業でも解説・演習ついていける生徒さんついていけない生徒さんの二極に分かれているように感じました。その上で解らなくなっている生徒さんの熱量がかなり低いようにも感じました。

問題の解説方法について概ね問題はないように感じましたが、一つだけ引っかかった言葉がありました。先生が問題を解いた後に決まり文句のように言う『簡単だろ!?』 ウ~ン。。。

簡単と思った生徒さんは大きく頷き、理解できなかった生徒さんはがっくりとうなだれているように感じました。ここかな、解らない生徒さんの熱量が下がってしまう原因は…!?

 

私は生徒さんの『解らない!』大好物です。と教室内では言っています。解らない問題はガンガン質問して欲しいと思っています。でも解らないと言うには勇気が必要なことも知っています。それで『大好物』と言っているのです。

その上で解るまでしつこく繰り返し説明します。必要なら類題や解らない問題の源になっている問題まで解説します。その上で関連事項の脱線話までします。そうすると不思議なことに生徒さんはその問題に興味を持ってくれます。そうなればシメタものです。

簡単に見えますが現実にはそれ一回で終結することはありません。繰り返し繰り返し、単元や問題によっては数週間を要することもあります。それでも弛まずに取り組める題材を用意しています。

 

私の持論ですが『簡単だろ!?』と説明するより『面白いだろ!?』と興味を持てるように解説する方が生徒さんの伸びを助長できるのではないかと思います。『簡単だろ!』と言われて難しく感じると…

中には『面白いだろ!?』に対して『あんま面白くない。。。』と言われることがあります。その時は…面白いと思わせられるまで説明するしつこさ・くどさも必要かと思います。

来たれ 春期入会生