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976 繰り返し指導することの大切さ

976 繰り返し指導することの大切さ

お陰様でパソコンの不調から脱却しつつあります。小欄をお楽しみにしていてくださった方々には本当に申し訳なく存じます。また、これほど楽しみにしてくださっている方がいらっしゃったことにあらためて感謝しています。

 

春期講習も…というよりもはや学校新学期に向けての動きとなっています。一年のスタートダッシュがどれほど大切か毎年のように思い知らされているからなおさらです。

特に中学1年生は中学3年間を左右する時期でもあります。それだけに熱が入ります。素晴らしい時間を過ごすためにも勉強如きのためにその貴重な時間を損なわぬような準備を心掛けてもらいます。

特に英語数学はこの時期こそが大切になります。英語現在時制・基礎単語などを習得するとともに英語の学習方法を習得しなければならぬ大切な時期です。

数学正負の数・文字式中学数学の根幹(つまりそれは高校数学の根幹でもあるのです)となる箇所の学習をします。ここが解らなければ中学・高校の数学に何の希望も持てなくなります。

生徒さんにとって大切な基礎項目、実は結構軽視されがちです。そしてそこが原因で間違えたりわからなくなったりしがちです。だからこそこの基本個所は繰り返し繰り返し正しい演習方法を指導することが必要なのです。

英語なら『合っているだろう』と気楽にさらっと丸付けしがちです。しかしこれが続けば正しいスペルが身につかないだけではなく、後々細かい見直しが厳しくなってしまいます。これを防ぐためには…

数学では計算単現が続きます。当面は計算として簡単なものが多く暗算でできてしまいます。しかしこれをやってしまうと2年3年、そして高校生になって困ってしまいます。ここで必要なことは途中式です。

本音を言うと『途中式を書くまでもない計算』です。しかしここで途中式を書く習慣が身につけばその後の計算は正確に、そして早くなります。これを後になって身に付けようとすれば…

計算が複雑になるにつれ、途中式の重要性は増していきます。しかし複雑な計算をやりながら『次はどんな式にすれば…?』と考える余裕はないはず。そうなると計算自体が比較的楽な中1の最初に習慣づけるほうが絶対に楽なのです。

 

教室で生徒さんの演習を見ていると『器用貧乏』という言葉が頭をよぎることがあります。どんな単元でも出だしからすらすら解けてしまう生徒さん、しかしこのすらすらは最後までなかなか続きません。

反対に不器用に取り組む生徒さんの方が最終的には理解が定着するようです。これはコツコツと正しいやり方を繰り返しているからに他なりません。これは大事なことだと思います。

従って当教室の指導方法としても単元冒頭で出来るからと先を急がせるより章の初めでしっかりと基本を習得させることが大切だと思っています。多少じれったくても大人が我慢しなくてはなりません。

そうなると大切なことは何度でも繰り返し指摘しなくてはならなくなります。それを最初から端折ってはいけないのではないでしょうか。

 

その指導を受ける生徒さんにも忍耐力は必要です。しかしその方法でやれば解るようになると理解できると取り組む姿勢は変わってきます。そうなればもう軌道に乗れたと思って良いのではないでしょうか。

基本を習得するには生徒さんにも教える側にも我慢する気持ちが求められます。しかしそうして得たものはそう簡単には崩れません。そうなれるように取り組んでほしいと思っています。

春は基本です。それを踏まえて腰を据えた学習を進めたいと思っています。
来たれ 春期入会生