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35 小中学生と携帯電話

35 小中学生と携帯電話

最近は小中学生に限らず、スマホ依存症の増加が社会問題化して久しくなっています。SNSを介して小中学生・高校生が事件に巻き込まれることも日常化しているといっても良いのではないでしょうか。そうなるとお子様に携帯電話を持たせることに逡巡されるご家庭も少なくないと思います。一方で携帯電話が防犯に役立つ反面も見逃せません。そうなると持たせるべきか我慢させるべきか意見の分かれるところだと思います。

学校は主に二つの立場を取るところが多いようです。一つは学校内及び登下校には携帯電話・スマートフォン所持禁止とするところ、もう一つは規制付きで許可しているところです。

禁止している学校は携帯電話・スマホの社会的問題点を重視していると思われますが、現代社会では諸々の弊害も見られるようです。最近は電車の時刻表もスマホで調べる生徒さんがほとんどですので電車に乗るのも難儀しているそうです。何より保護者様が生徒さんに連絡を取りたい(『いつも○時に帰ってくるのに今日はまだ帰ってこない。どこに行っているのか…?』など)ときに手段がないことがご家庭にとって一番の不安要素なのではないでしょうか。

規制付きで許可している学校は授業開始前に担任の先生が携帯・スマホを回収し、帰る際に返すなどの対処を行い、授業中の操作を防止する方策も取っていると思います。こういった学校では連絡手段として積極的にSNSを使うことも多く、特に部活動の連絡についてはほぼ100%グループライン、という部活動も多数存在しています。そうなるとご家庭の方針で持たせない、としているご家庭も否応なく持たせざるを得なくなります。こういった部活動は主に高校部活動に多いので学校見学の際によく確認しておくことが大切です。

LS WILLでは教室ルールとして授業中は電源を切り、机上に出しておくように指導しています。電源を切ってポケットに、としてしまうとトイレに持ち込んで操作することも懸念されるからです。しかし学習塾は学校の帰宅時間に較べて大幅に遅い時刻に授業が終了するため、安全面を考えて携帯・スマホを持っていれば塾に持ってくるように指導しています。

最後にご自宅で携帯・スマホを手放せない小中学生を持つご家庭にご提案です。まず前提として小中学生が使う端末にはフィルターが必須です。これは故意であっても偶発的なものであっても操作してしまったら課金、となってしまう可能性もあるものだからです。
その上で、『勉強もせず際限もなくいじっている』ようならルールを作る必要がありますね。よく聞くルールは『1日○時間』とするもの。しかしこのルールは『まったく守ってくれない』という保護者の方からの悲鳴もセットになっていることが多いようです。教室からの推奨は『携帯・スマホはリビングで使い、自室には持ち込まない』というルールです。保護者の方の目が届いている状態で使うようにすれば夜遅くまでベッドの中でいじることも防げます。『勉強で使うから』という意見も時々出てきますが、そういった形の学習はリビングでやるようルール作りをしてはいかがでしょうか。保護者様は勝手に携帯・スマホを覗かないというマナーも示して上げられれば効果があるのではないでしょうか。