先日、テレビをボォッと見ていたら幼稚園の先生がインタビューに応じていました。幼稚園・保育園の先生は見えない時間外労働が多く、大変な仕事です。
お楽しみ会などの準備、教具の作成、保護者対応、他にも合唱伴奏のピアノ練習などがあって毎日の帰宅も遅くなってしまうそうです。恐らく、教室(と言うのでしょうか??)の整頓・掃除なども先生方が行なっているのでは。。。!!
特にイベントごとの前は大変で連日深夜に及ぶ残業をして・・・との話でした。しかし、先生方の様子は決して暗くないのです。むしろ楽しんでいる・楽しみにしているように見えました。
楽しそうだから・・・と言ってそれを是認してはいけません。それはやり甲斐搾取と言われるものです。しかし今回はこの話をちょっと置いておきましょう。
イベントに限らず、準備が楽しいという感覚は私にも分かります。私の日常業務で授業準備は非常に大きな職務です。見ようによっては大変と思われるかも知れません。場合によっては生徒さんに解かせる問題を全て事前に目通ししてから授業に臨みます。
生徒さんに解かせる問題を前もって解くだけならさほど時間はかかりません。その問題について生徒さんがどのように解くか、どのように間違えるかを予想し、その上でどのように解説するかまでシミュレーションします。これが私なりの授業準備です。
会社員時代には他教室の教室長から『そんな準備をするんですか!?』と言われました。また、当教室で実施した新任教室長研修ではその重要性を訴求しました。当たり前のことですがこれこそが学習塾の生命線なのです。
しかしそれは『楽しい』ことでしょうか!?
恐らく最初のうちは楽しくありませんでした。ただ授業を円滑に進めるためだけの手段でした。また、教材に慣れていないとどこにポイントやヒントがあるのか確かめなくては不安だったと思います。
しかし、それらを積み重ねるうちに余裕が出来て『○○ちゃんはこの問題をどう解くかな!?』『□□くんはこのチャレンジ問題出来るかな!』などイメージしながら準備することが出来るようになりました。
そして『もし仮に解けなかったらここを説明すれば解ってくれるかな!?』と準備することで解説のみのシミュレーションから授業そのものの予行演習に昇華させられるのです。
実際にはその通りに進むことの方が稀です。テキストを戻したり前に飛ばしたりするイレギュラーな進め方や生徒さんの持込み課題を一緒に解くこともあるのですが。。。
しかしおかしなものでみっちりと準備しておけばどれだけイレギュラーな内容となっても必要な指導は自然な流れで行えます。ポイントを洩らすことも激減します。
反対に準備を怠れば何度も扱っているページでも円滑に進まないことがあります。これはいけません。実はこれ、当教室に赴任早々犯した過ちでした。それ以降準備は入念に行なっています。
さて、冒頭の『楽しい』ですが。。。
やはり生徒さんが授業で達成感を得た様子がイメージ出来ることが授業準備のゴールです。それに到達出来ればやはり楽しいものです。これは・・・幼稚園・保育園の先生と同じなのではないでしょうか。
ガンバレ! 受験生!