2022年の夏は酷暑でした。それだけに秋の冷え込みが厳しいように感じます。そして秋が深まるにつれ、受験生の不安は増大していきます。そして不安が増大すると要らぬことにまで手を出すこともあり。。。
頻繁に起こることですが、冬休みに入ってから『ぼくは読解力が足りないから今日から毎日30分の読書タイムを作るよ!』との宣言が出ることがあります。これが『要らぬこと』なのです。
受験から逆算して1~2ヶ月の読書では時間ばかり浪費して逆効果。せめて4~6ヶ月前からのトレーニングが必要です。そうなると10月の中下旬がタイムリミットになるのです。
直前期で行なう読書習慣作り・読解力トレーニングは工夫も必要です。やたらと長い文章を時間ばかり掛けて読む・・・これは無駄の極みです。できれば定量の文章を決まった時間内に毎日読むトレーニングが望ましいでしょう。
また、これは昨今の入試トレンド(特に中学受験に顕著です)ですが、問題出典が従来の名作偏重傾向から近年(2020年前後)の執筆物へと移行しています。つまり『漱石鴎外一辺倒』では対応出来なくなっているのです。
お勧めは新聞のコラムです。読売新聞の『編集手帳』、朝日新聞の『天声人語』、日本経済新聞の『春秋』などは入試への引用も多く、お勧めです。毎日読むことはもちろん、書き写すことによって国語力の増強が期待出来ます。
昨今は新聞を購読されないご家庭が増えました。しかし受験までの4~6ヶ月、新聞を取ることは決して無駄ではありません。朝夕刊は必要ありません。朝刊だけで十分に学習課題とすることができます。