表題はプトレマイオス王の家庭教師であった数学者のユークリッドが王に説いた言葉です。ユークリッドは紀元前3世紀頃に活躍し、幾何学の父と称されました。また、数学における重要な著作の一つと言われる『原論』を著しました。
『原論』は線や点の定義から光学・透視図法・円錐曲線論・球面天文学等まで広範に言及されています。こう書くと『???』となってしまう人も多いのではないでしょうか。。。
プトレマイオス王もそうなった一人だったのでしょう。だからこそユークリッドに『もっと簡単に理解できるものはないのか?』と尋ねたところ、王を諫めて『幾何学に王道なし』と説いたのです。
ユークリッドの時代から数千年が過ぎた現在でもユークリッド幾何学は数学の世界基準となり、あらゆる方面に活用されています。
例えば皆さんが使いこなしているスマホ、この位置情報はユークリッド幾何学やピタゴラスの定理(三平方の定理)を活用しています。測量や建築物の設計でも応用されているのです。
それほど有用なものなら是非とも理解したい、そう思う王様の気持ちも理解出来ます。ただ、それほどのものはそう簡単に理解出来ない、そうなると近道を探したくなる気持ちもまた分かります。
しかしユークリッドは王様に媚を売ることはせず、正しい学習方法を示したのは立派です。本来なら権力者から言われたらそれに従うしかないはず。それをはね付けたわけですから・・・
LS WILLでは物事を解りやすく解説したいと考えています。『王道はなし』とはね付けてしまうのは。。。ただ、やるべき事は目を背けずにやって貰いたいと思っています。
漢字や単語、基礎計算力などは楽をして手に入れることが出来ないものです。それらを身につけるには日々の積み重ね以外にはありません。これ、本当に大変なことですがここに近道はありません。
それらを確実に習得することにより次のステップではキミにとっての近道が見つかるかも知れません。しかしそれらの基礎を省いて楽な近道は絶対に見つかりません。
そう考えると絶対的な基礎力こそがキミの目指す将来への近道なのかも知れません。