新型コロナウィルス蔓延から2年半が過ぎます。2022年7月現在、変異株への入れ替わりもあり、またも蔓延拡大の局面に向かうようにも感じます。
教室内でも夏期講習前の大切な時期になりますので一層の感染防止行動が出来るよう声掛けを行なっています。
それと並行して感染予防策の徹底を継続させています。換気の管理、手指消毒の徹底、授業前後の机・椅子消毒など、怠らずに継続しています。
そんな折、机を拭いている私を見ていた生徒さんからの一言。『センセー、2年前から同じ拭き方だね。一方通行に拭いているよ。』との指摘。円を描くような拭き方はウィルスが残る、と聞いていた私はそれ以降一方通行拭きに転向していたのです。
その生徒さんの言葉は続きます。『センセーも基本通りなんだね。ボクも基本通りに解けるようにしなくちゃ。。。』
生徒さんはよく私を観察しているなと感心しました。その上で私も自分の行動と言葉が一致していなければならないことを痛感しました。
授業や感染防止策ばかりではなく、教室運営全体がそうあるようにしたいと感じた出来事でした。
私は小中学生においては基本に忠実な演習こそが一番求められるものだと思います。もちろん、これがクリアできれば次の段階に進めさせますが、基本線に沿った演習が出来る前に第2・第3段階へ進めることは後の破滅を呼び込む元です。
従って授業中も『基本通りに!』をしつこく指示します。一見廻り道のように思われますが、結局はこれこそが一番の近道なのです。
分数の計算を例に挙げれば、分数のたし算ひき算は真分数同士なら『通分⇒加減⇒約分確認』です。帯分数が含まれる場合には『仮分数化⇒通分⇒加減⇒約分確認』となります。
最後の約分確認は見落としがちなので十分に注意させます。更にはこれらを全て経過式(途中式)として残すことで計算の見直しが容易になります。
しかし、『分数が苦手』『分数の計算が分からない』という生徒さんに問題を解いて貰うとほとんどの小中学生が経過式を書かずに計算しようとします。
以前途中式を書かない理由を集計したことがあったのですが、そのダントツ1位は『書き方が分からない』でした。つまり、正しい解き方や手順が分かっていないのです。それでは解けるようには。。。
従前、当教室は経過式を大切にしていることを述べてきました。それは元をたどれば『基本に忠実な演習』を心掛けていることから発しています。
学習塾での勉強というと難解な問題に小難しい屁理屈を付けて解くと思われがちです。もちろんそのようなものも扱います。個人的に私はそちらの方がワクワクするのですが、授業の柱ではありません。
授業の柱、指導の柱は基本に則った演習です。そしてそこからちょっとだけ歩みを進めると思わぬ発展問題・応用問題になることもあります。そのような発展・応用問題を基本的な解き方だけで解けるように指導することが塾の授業、なのかな。。。!?