本日は広く社会で叫ばれている教育問題について述べたいと思います。皆さんもどこかで聞いたことのある話ばかりかも知れません。しかしそれを有機的につなぎ合わせるとあなたの目の前の問題、に置き換わるかも知れません。
2022年1月に発表された教員不足を起こしている学校数は2,000校に迫ろうかとしています。団塊の世代が退職し、新たに教員を目指す学生も減少し続けています。
教員の劣悪な労働環境や部活動などへの無償奉仕の強要など、一般企業で同じことを行なえば大問題となる案件ばかりです。そんな環境に魅力を持たせるのは至難の業です。
また、報告系の書類が減らない・IOT技術導入が進まないなど、未だに紙ベースの仕事が多いことも業務効率化がなされない一因では。。。そんなご意見も伺いました。
職場としての学校は旧態依然とした働き方、と仰った先生がいらっしゃいました。その先生がお若い頃、業務改善提案を行ない、見事に却下されたことだそうです。
PCを導入し、業務効率化を図れるよう提案したそうですが、年配の先生方(つまりこの層が学校を実質的に運営している層です)から一斉に非難を浴びたそうです。
『若い人は使えるかも知れないが、我々がこれから使いこなすのは・・・』『これまで全て手作業でやってきて問題なかったのだから・・・』『印刷文字では温もりは伝わらないだろうし・・・』
30年以上前、民間企業でも同様の反対はありました。しかしそれで導入を見送ってしまう学校という組織は問題です。それだけ年功序列化された組織なのです。
その結果、煩わしい書類仕事に時間を割かれ、電子メールで済むことを電話で処理するなどのロスが生まれました。働き方は一向に改革されていません。
しかし、ほんの僅かですが光明が見える動きがありました。部活動の外注化です。当面は週末など限られたものですが、これが第一歩となれば教員の待遇改善になるものと期待しています。
そしてその余裕が授業に向けばより解りやすい授業運営が可能です。進路指導に向けばより良い進路提示が・・・と期待できます。
さらには先生方の心身の健康を保つための時間に充てることも大切です。ゆっくり休むこと、心身のバランスを保つリフレッシュをすることなどが大切です。見落としがちですが先生方が健全に学校生活を送ることは生徒さん方にとって大切なことです。
そしてそれが巡り巡って冒頭の『あなたの目の前の問題』に結び付くのです。今まで理解できなかった問題が解るようになる・より高度な内容の授業になる、学校の先生とじっくり話し合う時間が持てるなど、結局は『生徒さんのため』になるのです。
本来はこれがあるべき姿です。しかし現実はまだまだ道半ば。それなら教員労働環境改善問題にもっと関心を持たねばなりません。
2022年夏には国政選挙があると思われます。教育を都合の良い政争の道具として欲しくはありませんが、全国的な教員不足に対する対策・教員労働環境改善などは投票する上での判断材料となるのではないでしょうか!?