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832 受験生の危機感

832 受験生の危機感

5月中旬を過ぎると多くの教材会社から『夏期講習教材の案内』が送られてきます。教材見本市も徐々に開催され始めます。今年はちょっと様子が変わったようにも感じられます。

例年ですと20ページ程度の夏期講習専用テキストの売り込みが殆どでした。それが受験学年に傾斜して直前傾向問題集に重点を置いているように感じます。

上位校を目指す生徒さんに向けて夏期講習にはこれらの傾向問題集を!』のような売り文句が増えています。これは何を表しているのでしょうか。

受験結果分析セミナーなどの勉強会に参加して思ったことは上位校と下位校の格差拡大です。上位校はさらに難化して倍率も上がる、下位校は倍率も1倍を切って5科目100点未満でも合格できる、そんな図式が出来上がります。

『高校受験なんて簡単な方が良い』というご意見もあります。しかし実際問題として下位校に進学すればその先の進路も限定されてしまいます。

それに対して上位校に進学することは年々難しくなっています。これに対応するために上記の前倒し学習が主流になるのです。

 

高校受験の傾向問題集は中学3年間の学習を終えてから取りかかるもの、つまり夏期講習までには中学3年間の学習を完成させる提案が主流となっているのです。

これは個人的に全面賛成はできません。なぜなら公立高校受験は当日得点内申点両輪で評価されるからです。塾での進度が学校進度を著しく追い越せば生徒さんは学校授業を軽視してしまいます。

高校受験においてはある程度の時期までは学校進度を尊重し、その上で受験に効果的な教科書内容完了時期を設定することが大切です。

しかし一方で上位私立高校入試は圧倒的に当日得点を重視します。それに対しての対策も取らなくてはなりません。その矛盾する内容を両立させるのが学習塾の使命とも言えます。

 

これは中学3年生にとって非常に大きな負荷をかけます。しかし乗り越えなくてはなりません。そしてその負荷を少しでも軽くする方法は思いの外に単純なことです。

つまり、中学1・2年生の時からきちんと準備を行ない、学び残しのない状態で受験生になることです。

 

現在、LS WILLみ春野本校では前期中間試験対策、夏期講習のお申込みを受け付けています。この先の志望進路を確実に手にしたいと考えている中学1・2年生は大歓迎です。教室までお気軽にご連絡ください。
LS WILLみ春野本校
 電話043-286-9045