前回は与えられた環境について述べました。本章は自ら働きかけて勝ち取る環境について論述したいと思います。
これも過去の生徒さんからの話です。高校受験で憧れ続けた学校(学区でトップの高校でした)に堂々と入学を果たし、喜色満面で新制服をお披露目に来校してくれました。
私は先輩から後輩へ激励の一言をお願いしました。その先輩は非常に印象深いことを後輩たちに披露してくれました。
『ボクの進学した高校は同級生や先輩方みんなやる気一杯で将来に向けた考えもきちんとしています。ボクもそれに感化されて将来のこと、大学進学のことは入学式の日から考えるようになりました。』
補足しますがこの生徒さん、高校受験もきちんとした見通しと大学進学・就職までを遠望して取り組みました。決して先の意識がないわけではないのです。
そんな先輩が強烈な刺激を受けたと言うくらいならその進路は間違っていなかったと思うのです。その様子は今でも鮮明に覚えています。
真摯に誠実に取り組んでいた生徒さん、時には周りから茶化されることもあったと思います。しかし自らの力で勝ち取った環境においては自分以上に頑張る仲間がいる、それは励みになる環境です。
環境はある種の賭けとなってしまうことは皆さんご承知の通りです。しかし『必死になって頑張る仲間が多い環境』はやはり入試難度の高いところとなるのが一般的です。
その上でその学校の考え方や目指す方向・教育方針などを踏まえれば大きく外れることは少ないのではないでしょうか。