千葉県の高校受験も一段落し、今や新学年への準備に勤しむ(いそしむ)生徒さんが・・・と言う姿に様変わりしています。この時期は新しい気分で取り組める分、集中も続いているようです。
一方で一部喧しく(かしましく)今年の入試結果についての議論がされています。いわゆる芸能人子息の高校入試です。熱心に取り組んでいたようですが、思ったような結果が出なかったそうです。
私個人としては余り興味がありません。しかし、『なぜ・・・?』と思っている方も多いようなので私見を述べておきましょう。
高校入試の最大の特徴は内申点です。中学受験・大学受験でも見られることはありますが、重視はされません。言ってみれば『当日試験の結果、そしてそれに付随するもの』という扱いになります。
しかし高校受験では内申と当日得点は両輪になります。このバランスは看過して良いものではありません。『内申点は全く足りないけど当日頑張れば・・・』は精神論として成り立ちますが、現実的ではありません。
また、内申点の取り扱いについても各都道府県で全く異なった扱いとなります。千葉県では中学1~3年の9科目で扱うのに対し、東京都では中学3年次の9科目で実技科目には係数を掛けます。
従って千葉では良い評価だが東京では評価されず、の場合やその逆が起こるのです。これは事前にきちんと理解した上で取り組むほかに方法はありません。受験目前になって『あっ・・・』ということがあってはならないのです。
これに付随した話ですが、塾仲間の先輩に伺った話です。親御様の受験の時と現代の受験はシステムそのものが大きく違っていることを十分に踏まえなくてはなりません。
特に長子の場合はその落とし穴にはまりがちです。2番目3番目となれば上のお子様の時に様々なことを習得できるからです。
学習塾運営サイドとしても特にご長子の高校受験についてはしつこいほどの説明をしています。中にはよくお調べになっている保護者様もいらっしゃいますが、大切なこととして重ねてご説明しています。
学習塾の存在意義として『勉強を教える』『勉強する機会・習慣を作る』ことは従来言われている大切なことですが、それ以上に『受験情報の提供』は今後ますます需要が高まるものと考えています。
冒頭の話に戻りますが、受験情報を知らずに入試に臨めば模試で合判が出ても本番では結果に結び付きません。それを具現化したような話だったと思っています。
『敵を知り己を知らば百戦危うからず』、中国春秋時代の軍事思想家である孫武の兵法書『孫子』にある言葉です。まず知ることから始めることが大切です。