学習塾の新学期は3月、中学受験専門塾では2月です。つまり、3月は新年度となります。皆さんが通っている学校とは若干のずれがありますが、それが『早目のスタート』の意味です。
この時期は学校が年度末になるため、毎年のことですが意識作りが少し難しく感じます。しかし、この時期にやるべき事をきちんとやり遂げることは非常に大切なことなのです。
では、『大切なこと』とは・・・!?
この時期に大切なことは基本の構築です。後でやれば良いや・・・と考えがちですが、そうすることは簡単ではありません。しかし、それをこの時期に作り上げれば1年を比較的スムーズに進めることが出来るのです。
本章は中学3年生をモデルに話を進めましょう。
中学3年生の5科、この時期は特に数学に拘りましょう。多くの学校の中3数学は新学期に『式の展開と因数分解』から始まります。まぁ、中2範囲が終わらずにそこから始める学校も目立ちますがそれは論外として。。。
式の展開と因数分解は『正負の数』『文字と式』(中1範囲)、『式の計算』(中2範囲)を基礎知識として演習します。まず、1・2年範囲に不安がある人はこれらをきちんと解決することが第一段階です。
反対にこれらの範囲がきっちり出来ている人はこの単元をそれほど苦にしないのでは。。。覚えるべき公式や約束事・手順はありますが、1・2年計算の延長という感覚で解ける筈です。
この単元がきっちりと出来ないと・・・中3数学はかなり厳しくなります。『平方根』『二次方程式』『二次関数』と進める上で『因数分解を使って解く』『式の展開を使って解く』問題が基本問題となるからです。
次に挑戦したいのは英語です。教科書改訂で学校授業がずれたこともあり、『春は時制』の原則が崩れていますが、この時期はやっぱり時制をきっちり完成させるべきです。
時制がうろ覚えだと読解問題(模試や入試の大きなポイントです)で得点することも難しくなります。また、引っ掛け問題にみすみす引っ掛かってしまうことも。。。
ポイントは現在完了形です。もちろん、現在形・過去形・未来形・現在進行形がきっちり出来ていることが前提です。出来ていない人は対比させながら違いを理解しましょう。
過去形・現在完了形が苦手な人は共通の特徴があります。不規則変化動詞をきっちりと習得できていない、これは早々に取り組みましょう。若干のコツはありますが、結局は何度もテストをすることです。
最後は国語、これは取組み意識の構築です。受験直前になっても中学生で覚えておくべき漢字・言葉のような基礎項目が習得できていないようなことのないように今から少しずつ取り組む習慣を付けましょう。
特に漢字は定期的にテストをするなど、絶えず刺激を与えることが大切です。その上で『漢字練習で毎日1時間』などという非効率を生まないよう取り組むにはやはり日々の積み上げが必要なのです。
また、読解力構築には日々の読書が必要になります。昔から言われている方法に『三大新聞のコラム(第一面の一番下にあります)を読む』方法があります。これはベテラン記者が書いているだけに効果は絶大です。
新聞を取っていないなどの理由で代替の方法を取る生徒さんもいました。これでも毎日積み重ねれば十分な効果があります。
語彙力同様に読解力は一朝一夕には付きません。これが『国語は時間のかかる科目』と言われる理由です。それだけに力の差がそのまま得点の差に繋がります。
数学・英語・国語の3科目をどうやって準備するか、事細かに列記しました。この春、これらをやり遂げられたらキミの受験は相当明るくなるはずです。それなら・・・やり遂げましょう!!