旅行が好きな人は地図を見ることが日課のようになっています。
私も旅行が大好きで大学卒業後は旅行会社に奉職しました。今でも地図を見ているとわくわくした気持ちになることがあります。しかし旅行会社にも地図を見ることが好きではない社員がいたことは少なからず衝撃でした。
九州方面のツアーが出発直前になって天候不良のために航空機で行く予定を新幹線に変更せざるを得なくなったことがありました。当時は今のようにネットで検索すれば時刻表が、という便利なものはなく、分厚い時刻表が全てでした。上司から時間的に丁度良い新幹線を探すよう言われた社員は何分経っても新幹線の時間を言ってきませんでした。しびれを切らした上司が急かすとその社員は『福岡という新幹線駅が見つからない』と言いました。確かに福岡へ空路入る場合は福岡空港ですが、新幹線は博多駅です。これは普段から地図を見て自己研鑽していなかった証拠として上司にこっぴどく注意されていました。
さて、小中学生でも普段から地図を見ていない生徒さんがちらほらと見られます。『ロンドンはどこにある?』と聞くと『アメリカ合衆国!』(正解はイギリス連邦)と答える生徒さん、『ブラジルの首都は?』と問うと『リオデジャネイロ!』(正解はブラジリア)、『四国4県の県名と位置関係は?』に黙ってしまう生徒さん(正解は左上から時計回りに愛媛・香川・徳島・高知)、いずれも普段から地図を見る習慣がないように感じます。
ちなみに私は旅行会社入社時、上司から『テレビを見るときは地図帳を持って、知らない地名や国名が出てきたら即座に地図帳を調べなさい』という宿題を貰いました。もっとも当時はバブル全盛期だったため、家でゆっくりテレビを見るわけにも行かずに添乗と出張の日々で、知識は出張の下調べと現地について現地ガイドに聞く方が多かったと記憶しています。しかし地図持参のテレビ視聴は今でも習慣で調べてしまうことがあります。もっとも今はパソコンという便利なものもあるのでフルに活用したいですね。