2021年度冬期講習も12月分授業が佳境です。教室は12月31日まで運営されています。教室内では受験生の熱気や小中学生のやる気に溢れています。
この時期ですからさすがに受験生は熱く取り組んでいます。夏期講習の頃に較べても自ら取り組む姿勢が身に付いたように思います。心強く見えますよね!?
2021年も終わりを迎えようとしています。2020年ほどではないにしても多くの混乱や窮屈な思いに苛まれた一年でした。今年の中学3年生も修学旅行は県内、それもコンパクトに一泊旅行となりました。
他の学年でも行事がコンパクトになって簡略化されました。これまで当たり前とされてきたことも見直されました。今後はこのような世の中が標準となるのでは・・・そんな漠然とした不安が感じられます。
学習塾から見た世の中の変化は学校における成績分布の広範化と入試そのものの変化です。
小欄でも繰り返し述べ、世の中においても繰り返し論じられていることです。2020年度春の臨時休校以降、学力分布の格差が一層顕著となりました。対策を取った生徒さんと何もしなかった生徒さん、ここに決定的な差が付いてしました。
前総理大臣が就任時に言った『公助・共助・自助』のうち、休校による学力格差の問題は自助で解決するしか手段がなかったように思います。これ、今でも多くの小中学生の足かせになっているのです。
特に来年度(2022年度)は休校の最中に中学校入学を迎えた年代の生徒さんが高校受験を迎えます。恐らくこの年の入試は戦略的な受験対策が大きく変わると思います。
入試そのものも大きく変わりました。意識として公立から私立志向へと向きを変えた風がより一層強くなったようです。
これは休校期間中になにもできなかった公立学校とICT技術を駆使して授業を実施した(しようとした)私立の違い、だけではないように思います。
センター試験から共通テストに変わったこと、経済的な停滞により浪人を回避しようとする動きなどから大学入試に確実な方法を求めた結果として進路指導が手厚い私立高校、強いては附属中学を志望しているご家庭が増えたように思います。
しかし、学費のかかる(実際には手厚い補助金がありますが)私立は難しいご家庭にとって進路選択は・・・となります。そうならぬためにも早々に公立高校・公立中学の改革に着手すべき時期です。
公立高校の復権を目指して改革を行なった東京都の例を見ても20年以上という時間を要することは予想できます。そろそろ腰を上げ、その上で千葉県ならではの方策を示すべきではないでしょうか。
千葉県は首都圏においては珍しく公立に重きを置く県民性を持っています。しかしそれに甘えすぎたのか、私立の躍進を脇目に公立高校は・・・と言う時間を過ごしてきたように思います。それ、そろそろ潮時ですよね!?
2020年、そして2021年と世の中が大きく混乱しました。それまで安泰だったものが大きく傾くようなことも多く目にしました。それだけに本質を見極めることが改めて求められたように思います。
それらはこれからもっとシビアになると思います。生徒さんにとって最善の進路はどこか、そしてそれを叶えるためにどのような準備・手段が必要かを熟考した運営を改めて意識させられた一年でした。
2021年中は大変なご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
来たるべき2022年が皆様にとって幸多き年となりますよう祈念しています。