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758 上手な質問とは? ~辞書の上手な使い方~

758 上手な質問とは? ~辞書の上手な使い方~

当教室では授業時における質問を大歓迎しています。解っている問題でも解いたプロセスがスッキリしなくて・・・という発展的な質問をする生徒さんもいます。心強いことです。

他方では『この単語の意味なぁに?』『この漢字、書けないよ!』という質問も出ます。リラックスして解いている時に多いようです。100%悪い質問、という訳ではありません。しかし。。。

基本的な姿勢として単語の意味漢字の読み書きについての質問は受け付けないようにしています。これを受容してしまうと個別指導塾での最大の弊害である依存型学習になってしまうからです。

そんな時は教室に備え付けの辞書を引くよう指導します。生徒さんの心理として辞書を引いてまでして調べたものその場で覚えたいものです。それが積み重なれば相当な力になります。

それを安易に質問で処理してしまえばその場限りで2~3日後にはまた同じ質問をするようになります。それでは力になりません。

一定レベル以上に至った生徒さんには辞書やテキストに書いてあることはそこを読むよう指導します。それが重なれば自ら調べる習慣調べたものを整理して覚えようとする手順が出来上がります。

 

また、受験間際の中学3年生には英文読解という面倒なものがあります。それまでは単文の文法だけだった勉強がいくつもの文章が連なった長文を解釈することに変わります。

長文の中に解らない単語が全くない、これはまずないことです。もし本当になかったらそれは問題レベルを取り違えているのでは・・・? 必ずいくつかの解らない単語は出てきます。

では解らない単語が出てきたらその場で辞書を引くか、それはNGです。辞書を引くのは答えあわせの段階です。それでは解らない単語はどうやって処置するのか?

皆さんは新聞や雑誌を読んでいて解らない言葉が出てきたらどうしますか? 辞書を引くという方は圧倒的な少数派だと思います。私も辞書は引きません。

それではどうしているのか。それは殆どの人が文脈や論旨の流れからその言葉の意味を類推しているのです。それなら英語も同じようにやってみましょう。

まずその言葉の品詞を判断します。名詞・動詞形容詞・副詞に分けます。名詞なら『もの動詞なら『する(時制に合わせて)』と仮訳します。形容詞・副詞なら・・・この先は教室で解説します。

これはどうしてもトレーニングが必要になります。それなくしては出来ません。いくつかのパターンがありますが、全パターンを習得せずとも活用できます。

 

そしてこれらが全て完成した時点で丸付け解説や辞書の確認をします。ここで辞書を引くのです。その上でチェックを受け(ここで解釈できなかった文などを質問して貰います)完成となるのです。

 

受講開始間もない生徒さんに上手な質問をして貰うことはなかなか難しいことです。だからそのポイントを見定められるようになるために必要以上に質問して貰います。やがてそれが上手く機能してくれば学習効率はぐんと上がります。これは経験上間違いないことです。