秋深く冬近く、そんな日が多くなると受験生の意識も一気に上がります。それまでは週1~2回の通塾だったのが冬期講習の前倒し実施で週3回・4回と顔を合わせる時間も多くなります。
それまでは数学・英語の2科目通塾が殆どですが国語・理科・社会も一気に受験モードになります。外気は下がっていく中で教室のボルテージは上がっていきます。
ただ、作文の授業だけはどうしても気乗りしない生徒さんが多く見られます。作文は苦手・嫌い、そう公言する生徒さんの何と多いことでしょう。しかしそうとばかりも言っていられません。
例年作文は高い配点がなされています。入試の大改革年だった2021年度入試でも12点配点、つまり国語の1割以上を占める配点となるのです。それを『苦手だから・・・』の一言で済ませられないのでは・・・?
因みに注目を得やすい聞き取り問題(大問1)は8点の配点です。この8点を捨てて良い訳ではありませんが、聞き取り問題に躍起になるくらいに作文にも取り組んでほしいと思います。
ただ・・・
作文が嫌い、という気持ちも分からない訳ではありません。理由は2つあります。
1点目、中学生になると作文の機会が一気に減ります。小学生の頃は行事があるごとに原稿用紙に向かっていますが、中学生はそれより教科書を進めなくては・・・の意識が強いようです。
それに伴って『中学生の作文』が書けなくなる生徒さんが多いようです。小学生の作文は物事を順序よく列記していくことが第一に求められますが、中学生に求められるのは『意見作文』です。
自分がどう感じてどう思ったか、それらをどうやって表現していくかが求められます。中学生と言えどそれ相応の訓練なくして書き上げられるものではないと思います。
2点目、採点の基準が解らないケースが多いようです。学校の定期試験でも作文を出題する先生が多いようですが、何故ここが減点なのか私に質問してくるケースがよくあります。
採点基準が解らなければ良く出来たのか出来なかったのか、判断が付けられません。そうなると・・・やる気は起きませんよね!?
また、試験で出される作文と文集に載せるための作文を混同してしまうケースもよく見られます。文集に載せるなら間違いなく入選の作文でも試験となると厳しい評価、ということもあるのです。
作文はどんなテキストを見ても巻末のちょっと前にちらっと掲載されている程度です。テキストの執筆をされている方に伺った話ではあまり重視して作っていないとか。出題の12%なんだけどな。
LS WILLでは作文に限って100%自教室教材を使っています。これは私の自己満足で作ったものではなく、高校の国語科の先生(つまり作文を採点する先生)にご監修頂いたものを使っています。
採点する側から見た作文が書ければ限りなく満点に近い作文が書けるはず。まぁ、現実はそう上手くはいきません。しかし従来よりは効果が出ています。