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715 咀嚼して伝える

715 咀嚼して伝える

先日、中学生に関数を指導していたときの話です。理解は出来ているのにあと一歩で正解に辿り着かない生徒さんがいました。関数の意義や変数の扱いとそれを表す式も解っているのですが・・・

本来はここまで理解できていれば完成と判断するところは多いと思います。学校の授業でもそこがゴールとして進められています。しかしその生徒さん曰く、解った感じがしない、それはどこかに齟齬があるからです。

再度説明を進めて行く中で『学校の先生も同じこと言っていたんだけど・・・』と反応したところがありました。その点について掘り下げると・・・ここに原因がありました。

関数は一定の解き方があって理解させるより解き方を暗記させた方が学習進捗は捗ります。しかしそればかりにウェイトを置いてしまうと理解出来ているのか出来ていないのかすら解らない状態になってしまいます。

私は学校の授業で端折ったであろうところまで説明した上で問題解説を行いました。通常の問題解説より3~4倍の時間がかかりましたがこれは必要なことです。

 

数学でも英語でも、どの科目にも言えることですが理解しているのとただの惰性で何となくやっているのでは後々の学習で大きな差が出てしまいます。きちんと理解させて進めることはとても大事なことです。

ただ、学校の授業のように一定速度で進めることが必要な場合にはそれが難しくなります。私はそのサポート機能塾として大切なことだと思います。

 

生徒さんの多くはお年頃です。解らない・引っかかってしまうことを逐次質問することは難しいことです。それが積み重ならぬよう、要所要所で確認し、平易な言葉理解できるよう指導することにも重点を置きたいと思っています。

小欄ではやや難しい言葉遣いをしていますが、教室内では極力平易な言葉遣いも意識しています。難しい言葉遣いをするときは生徒さんに語彙力を付けてほしいとき。年代の違う人間(私です)と話すとそれだけで語彙力向上に結び付くこともあるからです。