昨今は新型コロナウィルス蔓延防止のためにリモートワークを展開する企業体が多くなりました。時代に即したものとして致し方ない反面、社員同士の交流がなくなったことにストレスを感じる人も多いようです。
どこかで似たような話を聞いたことがあるな・・・そう思って記憶をたどりました。思い当たったのは以前勤務していた予備校でした。比較的厳格な予備校だったため、友達とワイワイするような雰囲気ではなく、それ以前に友達と通っている生徒さんも少数でした。
講義を終えた私に『センセー、ちょっと良いですか?』と声をかけてきた生徒さん、友達や隣の人との会話もない状態だったので少しストレスが・・・とのことでした。
私は『手が空いているときだったら話し相手になるぞ!』と応えたところ、生徒さんは私の講義が終わった頃合いを見計らって『今日は何時頃空いていますか?』と毎回来るようになりました。
そんな様子を周りの生徒さんも見ていたのか、話したいと希望する生徒さんが講義終了後に列をなすようになりました。事務処理が滞って少し困りましたが交流の場として最高な環境でした。
本来は質問受付のために用意されたスペースがありましたのでそこでひとしきり話すことが日課となりました。個人的に話すこともあれば4~5人でグループ討論のようになることもありました。
同僚講師や校舎管理には少し煙たがられました。人気取りと言われたこともありました。しかし受験生となればただでさえストレスが溜まります。講義が終わったほんの30分程度、ガスを抜く時間があっても良いのではないかと思います。
LS WILLでも授業前後、場合によっては授業中にも雑談があります。学校やご家庭での様子、将来目指したい進路など、雑談の中から重要な情報を得られることもあります。
さらに雑談をすることにより生徒さんが心を開くようになります。心を閉ざしたまま勉強してもなかなか理解が進みません。心を開いてこちらの言葉を受け入れてくれればその数倍は理解が進むことを実体験として感じています。
中には友達との人間関係や年頃の生徒さんの恋バナを聞くこともあります。授業中だから、と邪険にせず、適切に対応するよう心掛けています。
がちがちの緊張感漂う教室で・・・と言うご要望には添えないと思っています。もちろんそのような場面も意識して作ることはありますが、それが年中では生徒さんも参ってしまいます。
生徒さんがいつでも本音を言える教室にしたいな。。。これは偽らざる私の気持ちです。