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704 コツコツの才能

704 コツコツの才能

私の個人的な意見ですが、大学入試までの勉強なら殆ど才能は要らないと思います。コツやポイントをきっちりと押さえてそれを適宜積み重ねれば殆どの生徒さんは一定の得点にまで至ります。

『やっても出来ないから・・・』『私にはボクには才能がないから・・・』と下を向く生徒さんも確かにいます。しかし、それは大体の場合やり方が間違えていたりやる量が足りないことが原因となっています。

やり方が・・・というケースは比較的早い段階で成果が出ます。やり方を直せば良いだけだからです。ただ、今までのやり方や考え方を一度否定するという壁を乗り越えなくてはなりません。

一方、『コツコツ』の方は大変です。特に今まで学習習慣が付いていないとそこから構築しなくてはなりません。そこには意志や目的意識が必要になります。それがないと投げ出してしまうことも・・・

 

こてはし台中の定期試験がまた迫っています。ここでは『単元別漢字の対策』について考えていきましょう。学校から出される課題は大抵の場合、ノート半行の書き取りだけです。しかしそれでは点数が取れません

11月の定期試験、各学年20ページ弱(読み書き各10ページ弱、1ページ30個)が範囲となります。中には知っている漢字もあるでしょう。重複しているものもあります。それらを一律に書き取るのは非効率、はっきり言って時間の無駄です。

LS WILLでは書きのページだけ小テストを行ないます。書ければ読めますからね。小テスト準備として前段階で各自全ページをテスト形式で完成させ、間違えたものに印を付けて2~5回の書き取りをするよう指示します。

書きが10ページあったとしても1日2ページ出来れば1週間ほどで完成します。それを授業前に小テストで確認するのです。全問正解で上がりです。1つでも間違えれば次回授業時に再テストします。

『そんなこと・・・』と思うかも知れません。定期試験で漢字が満点の人はやる必要ありません。しかし現実に6~7割、時には半分以下の解答用紙だって稀なことではありません。それなら・・・

 

これは典型的な『コツコツ型』学習です。これが見事にクリアできたらキミはきっと伸びます。これは今までお預かりした生徒さん全ての傾向です。

どちらかというと愚直な勉強方法ですが、この方法が結局は一番近道、これは私の経験則から導き出された結論です。

 

以前お預かりした生徒さんで漢字や単語を覚えることが非常に苦手な中学生がいました。漢字や単語が厳しいなら他も推して知るべしという状態でした。『ウサギとカメ』のカメさんタイプでした。

その生徒さんの授業は半分近くが覚えるべきことのチェックでした。漢字・単語・基礎計算、理科社会の一問一答などに四苦八苦して取り組んでくれました。

しかし、指示されたこと指示された方法で積み重ねるうち、徐々に改善されていきました。すると驚くことに標準問題が、やがては発展問題まで解き進められるようになったのです。

この生徒さん、『自分は何をやっても・・・』と入塾当初は捨て鉢で斜に構えた様子でした。しかし、正しい方法でやれば出来ることに気付いてからは様子が全く変わりました。

実はこの生徒さん、大学卒業後、学習塾に奉職しました。『自分が出来たんだから!』が自信になっているようです。元気で活躍している姿が思い浮かびます。

 

塾の勉強方法というと『やり方』『近道』だけに注目が集まってしまいます。しかしそれでは片手落ちです。カメのように着実に前に進むこと、そしてその歩みを止めさせないことも大切なことだと思います。