これは頭で分かっていても出来ないことの筆頭なのではないでしょうか。毎回の試験できちんとルーティンを守れている生徒さんがどれだけいるのか疑問です。ましてや学校で行われる年4~5回の定期試験だけで習慣づけられるものではありません。
試験の時間配分が難しいことは『事前に分からない』『試験用紙が配られてから判断する』『判断時間も試験時間に含まれているため慌ててしまう』などが原因だと思います。大抵の生徒さんは『始めなさい』の合図で試験用紙をひっくり返し、名前を書いてからは問題用紙に並んでいる順に解いていきます。多くの先輩や大人が『まず問題全体に目を通して解ける問題から解きなさい』と助言しているのに、です。
普段の取り組みから出来ることは解らない問題についてあまり悩みすぎて考えすぎないことです。解らなくて手が止まってしまう問題については必要以上に考えずに飛ばす勇気を持ちましょう。それらは演習が一段落したら(例えば『1ページごと』など)丸付けをする段階で解答解説をじっくり確認し、再度解き直します。こうすることで解らない問題に必要以上の時間を掛ける習慣が解消されます。
模試ではルーティンを作り、試験開始前に『名前を書いたら問題全部見る』と念じて取り組む習慣がつけば8割9割は改善されます。但し、全体に目を通す際に問題を『読んで』はいけません。そうすることによって自然と解くことに力点が移って時間の浪費となってしまいます。あくまでも問題を『見る』ようにしましょう。
千葉県公立高校国語の最後の問題となっている課題作文は配点も高く部分点も与えられているにも関わらず、全く手を付けられない受験生が毎年相当数います。それらの多くは時間配分ミスが原因と思われます。読解や古文に必要以上の時間を掛けてしまうことは大きなロスです。
また、国語や英語は聞き取り検査、リスニング検査があるため試験の手順を忘れてしまう受験生が多くいます。しかし、放送問題がある分、他の問題に充てられる時間は減ってしまいます。そんなときこそ『急がば回れ』と念じて取り組んで欲しいと思います。
LS WILLでは受験生に対して一定量以上の会場模試を受験するよう指導しています。模擬試験ではいくらミスをしてもいいと思います。その反省が本番にきちんと活かせることが重要です。