この話、私自身へブーメランのように帰ってくる話なのであまり気乗りしません。しかし大切なことだと思うのです。
学習塾運営をしているとさまざまな生徒さんに出会います。文字一つ取ってもきちんとした字、書き殴ったような字それぞれです。
ここでは『きれいな字』『上手な字』、『汚い字』『下手な字』は論議しません。それはそれぞれが持つ天性であり、勉強にはあまり関係ないと思うからです。ここで問題提起をしたいのは『丁寧な字』『雑な字』です。
私自身が学生の時には『丁寧に書こうが雑に書こうがあまり違いは・・・』と考えていました。結果として今もって雑な字なのですが・・・
非常に丁寧に書く生徒さんの特徴について挙げていきましょう。
一点目、計算ミス・スペルミスと言った単純原因の誤答を出さないことが挙げられます。丁寧に書いていれば見直した時にも気付きやすくなります。
二点目、意外に思われるかも知れませんが、丁寧な字を書く生徒さんの方が演習速度が速い傾向にあります。これは2つの原因が考えられます。
一つ目は正しい筆順で書いているため。筆順が正しくないと一文字一文字を書くのに時間がかかります。
二つ目は読み直しに要らぬ時間を掛けずに済むため。字が雑ならそれだけ無用な時間を掛けなくてはなりません。
演習速度が上がればそれだけ演習効率は上がります。
蛇足ながら、勉強において芸術的な字は必要ありません。従って勉強効率向上のために書道教室に通って・・・はナンセンスです。書道が上手くなりたい方が通うべきです。必要なことはあくまで『丁寧に文字を書く』ことです。
勉強をしたら相応の見返り・効果が欲しいものです。最大限の見返りを得る方法の一つが丁寧な字を書くことだと思うのです。