前回、生徒さんの鉛筆の持ち方について言及しましたが、今回はノートの使い方について感じていることを述べたいと思います。
生徒さんのノートやテストなどを見ていると大きく二極化しているように感じます。
一つは『自分の書いた字を自分で判読できない』ケース。これはさらに二つに分けられるようです。一つは『文字が雑で読めない』ケース、他方は『あまりに狭いスペースに書いているためゴチャゴチャになっている』ケースです。その中でも最近は後者が多いように感じます。こちらの症状が見られる生徒さんは生真面目で大人しい生徒さんが多いように感じます。それだけにノートやプリントを広く(見方によっては『無駄に』)使うことに抵抗があるのではないかと思います。算数・数学の計算問題で『途中式を書かない』生徒さんにも見られる状態です。ノートは一定量の無駄を上手に配置しながら書く(これを配さなければ後になって書き込んだり誤答を赤ペン修正したりすることが出来なくなります)ことをトレーニングしていけば改善できます。字が雑なのは…私も当事者ですのでコメントは控えます…
もう一つ問題のある状態は、特に学校ノートに顕著に表れることが多いのですが、『ノートがきれいすぎる』ことがあります。色ペンやシールを使い、非常に工夫されたノートを作っている生徒さんを見ることがあります。本人は真面目にやっていることですがこれは無駄の塊です。必要以上にノート整理をすることは作業であり、勉強ではありません。しかし当人はあくまで勉強だと思っています。そこに食い違いが発生します。ノートはテキストや参考書と違って必要なことを抜粋して作るものです。従って必要以上に手を掛けたノートは必要なことを覚えにくくしてしまう可能性があるわけです。
この状態がよく見られるのは男子生徒より女子生徒の方が圧倒的多数です。確かに女の子にとって『可愛らしくステキなノート』を作っていることは女子力の高さを示すように感じられなくもありませんが… また、これを注意すると生徒さんから『女子の気持ちを分かっていない!』と非難されることも度々なので控えたいのですが…