前章に引き続き、本章では英語について述べていきましょう。単元学習がそのまま得点に直結しやすい数学と較べて、英語は単元学習が得点になる場合・ならない場合があることを踏まえる必要があります。
得点になるケースは文法問題です。『この文の意味を変えずに○○を使って書き換えよ』などが良い例です。これは中堅以上の学校を目指す受験生は絶対に落としたくない問題です。英語が特に苦手な受験生でもその問題の何割が出来るかで大きな差になるように思います。
得点にならないケースは長文・最近ではリスニング(これは軽度ですが・・・)です。しかし文法問題が役に立たないわけではありません。文法はやっぱり大切です。
長文やリスニングでは文法解析に入る前にこの文章はどの文法を使っているかをきちんと解釈しなければなりません。その上で文法を運用します。この場合、文法事項は1つとは限りません。問題によっては3つ4つが複雑に絡み合う可能性も念頭に置きましょう。
こういった背景から、夏休み中には中学で学習する文法事項を完成させます。少なくとも教科書レベルの問題は早々に完成させる必要があります。その上で秋期に長文、冬期・直前期に総合問題と進めることが出来るのです。
そして中3夏期英語の一番のポイントは・・・やっぱり見直しです。文法問題だから簡単、と軽視していませんか? しかしそこに落とし穴があるのです。
例えば現在完了形(2021年中3生は特に念入りに学習することを勧めます!)で「あぁ、『have+過去分詞型』だよね!? 間違いようがないよね!」としてしまい、冠詞や前置詞でミス・人称で見落とし、そんなことはありませんか?
つまらぬところ(冠詞・前置詞・人称・時制、等)での間違いはその単元で習得したことが得点化できぬ原因となります。厳しい言い方をすれば台無しにしてしまうのです。
ただ、『人称で間違いが多いからそこを勉強し直す』という考えは殆どの中学生には不要です。そこだけを勉強し直しても得るものは少なく、時間の無駄です。
そう言った観点から見直しを強化することによって得点ロスを最小限にする取組みを習慣化させる時期、これが夏休みなのです。
特にこの先は長文・総合問題と見直し技術を定着させにくい時期にもなりますのでこの時期が最後のチャンスと認識して習得しましょう。
見直し技術は一定の法則があります。やみくもに解き直すのは時間ばかりかかってしまいます。それならある程度の型を用意してそれに当てはめることもテクニックです。
当然単語は・・・長くなったのでこれは次章に後述します。