前章を読んでくれたのでしょうか、卒業生から電話を貰いました。懐かしい声が元気いっぱいだったので嬉しくなりました。
『センセーはさ、模試で偏差値のこと一言も言わなかったよね!?』『家では結構その点を突かれたこと思い出したよ』
そうですね。私は11月12月の模試でも偏差値についてあまり言いません。もっと言えば見ていません。その理由は・・・
当教室での模試受験は中学3年生の8月末~9月初頭から年明けまで5~6回の受験をスタンダードとしています。
夏休み明けから開始する意味はそれ以前では部活動や習いごとなどが多忙で模試に参加できない生徒が多いからです。また諸々は割愛しますが、結果が出ず学習意欲を失わせる危険も回避するためです。
また、偏差値は毎回の模試で大きく変動します。合格圏に入ったと思ったら次は急降下、等も決して不思議なことではありません。それゆえそれだけに着目するのはナンセンスだと思います。
私が模試で最重視するポイントは『この生徒さんはこの問題は解けるはず』がきちんと出来ているかどうかです。つまり教室での学習がきちんと反映されているかどうかを確認するのです。
また、前章で述べた試験の鉄則がきちんと踏襲できたかも確認します。やみくもに臨む必要はないのです。模擬試験なのですから。
毎年のことなのです。。。初めて模試を返却されるとき、私に呼び出されると多くの生徒さんが俯いています。良かった・悪かった、それだけを言われるのではと・・・
しかし、模試も3度5度と受験するごとに『模試結果は自分の改善点を見つけるもの』と理解してくれます。そうなると俯いて・・・という生徒さんはおらず、むしろそそくさと面談席に着いてくれます。