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616 花筏 ~言葉の魅力~

616 花筏 ~言葉の魅力~

満開の桜が散る時期となりました。この時期は小中学生・高校生、そして大学生や新社会人の皆さんにとっても大きな節目となる時期です。桜の花はそんな皆さんを励まし、祝福するように咲き、そして散っていきます。

そんな折、中学生の生徒さんに『花筏(はないかだ)っていう言葉、知ってる?』と尋ねたところ、残念ながら皆知らないとのことです。桜の散る短い時期にだけ見られる光景を美しい表現で表しています。こんな言葉こそ是非とも身につけて欲しいと思います。

この言葉、古くから使われてきた言葉のようですが、決して万葉集や古今集で繰り返し・・・という言葉ではありません。そのような経緯で存在する美しい言葉もあるのです。

ずいぶん前から『昨今の小中学生は読書習慣が・・・』という話をしています。時代の流れを見てもこれは仕方ないことなのかも知れません。しかしこういった美しい言葉、つまり文化が駆逐されていくようで寂しく感じます。

そんな中、この時期は良いタイミングなのではないでしょうか。今年度は何冊本を読もう、そんな目標を立ててみては如何ですか!?

 

SNSの大隆盛、文化のデジタル化に原因があるとは言いませんが、インスタント文化が主流になる世の中ではいけないと思っています。