2020年春以降、新型コロナウィルス流行によって世の中は大変な混乱に陥っています。それは小中学生だって例外ではありません。楽しいはずの学校生活に大幅な規制が加えられ、窮屈きわまりない時間となってしまいました。
キミたちの先輩方の中には、例えば成人式をリモートで迎えたり、入学式以降大学に行けないような状態になっている先輩方もいます。
そんな中、世の中には『これからはきっと良いことがあるから頑張って』という励ましの声を聞くことがあります。そんな言葉に励まされた小中学生は多いのではないでしょうか。
ところがある日生徒さんと話していると『そんなこと言っても必ずあるわけじゃないよね!?』という意見を耳にしました。
生徒さん、 『世の中に必ずなんて都合の良い言葉はないって学校の先生も言ってたよ』
とのこと。この意見は正論です。しかしそれでも食い下がりました。
私は生徒さんにこんなことを話しました。『目の前で起こることには幸せか不幸せかということは含まれないんだよ。その出来事が幸せかどうかを決めるのはその人自身だよ』
『今は当たり前のことが出来ない世の中だけど、これから先は友達と会って思う存分遊ぶこともみんなで集まることも出来るようになるよ。そんな時にこれまでと違って幸せだなと感じることが出来るようになると思うよ。』
私自身、当たり前のように授業が出来ていた2020年春以前は『幸せだ』と感じることもありませんでした。しかしそれではいけない、そう思わされています。
思い返せば2011年3月に起こった東日本大震災で思ったような教室運営が出来ずにいて、授業の本格再開後は充実感という幸せを感じていたことを思い起こしました。
当たり前の中に幸せがあることに気付けるようになって欲しいな。そんなことを思いました。