受験生に限らず『男の子は女の子よりやる気になると成績を伸ばすのが早い』と言われています。これは…おそらく根拠のないことではないでしょうか。
学習塾を運営している立場から見ていると伸びるのが早い・遅いはその生徒さんによって異なります。背景によっても異なります。それを一括りに『男の子は…』『女の子は…』は乱暴なように感じます。
また、『部活動を一生懸命やっている子は伸びるのが早い』とも言われますが、これも甚だ疑問です。部活動で県でもトップクラスの成績を上げて…という生徒さんもたくさんお預かりしました。しかし経緯や伸びはそれぞれです。運動でもトップ、だから勉強でも…と一律にはならないものです。
以前お預かりした生徒さん、部活動ではなく学外クラブで一生懸命取り組んでいる生徒さんでした。率直なところ勉強にはあまり熱心とは言えませんでした。そんな折、彼の口から出てきたのは『○○(競技名です)をやっていて勉強の時間なんて取れない』といった類いの話でした。
私の考えとして部活動などに一生懸命取り組むことはこれからの人生において非常に大切と考えています。その頑張りが後々支えてくれることを知っているからです。しかし・・・
彼の口ぶりでは勉強しないこと(出来ないこと、ではありません)をその競技をやっているがためと言い訳に使っているように感じたことは残念でした。
私は彼に『大好きでやっている○○(競技)を勉強しない言い訳の材料に使うの?』と尋ねたところ、彼は口ごもりました。そして何かに気付いたようでした。
大切なことに気付いた彼はそこから目覚ましい伸びを見せ、教室在籍時のみならず卒業してからも勉強と競技の両立を見事に果たしました。
部活動で培ったものは字面だけで得たものより遙かに重いものです。それだけにそこで得たものを他のもの(彼の場合は競技で得たものを勉強面での頑張りに転用しました)にも活かしていくことは大切なことではないでしょうか。
さて、冒頭の『大切なこと』とは何でしょうか。男の子・女の子の違い、部活動をやっているかどうか、ではないと思います。上記の先輩のように目の前のことに愚直な取組みをすることではないかと思います。
それには『男だから…』『女子だから…』『部活が忙しくて…』といった言い訳(厳しい言い方ですが…)は不要です。やらねばならぬ事をやる、それだけなのではないでしょうか。
ガンバレ! 受験生!